※本記事は、2022年7月時点の情報をもとに作成しています。
【目次】 1. Instagram Reels動画が15分まで拡大へ リミックス機能強化やデュアル撮影機能などが利用可能に
メッセージで問い合わせから支払いまで完結する「Payments in Chat」開始 「TikTok化」に反対の声が殺到 ショートムービー強化の更新を撤回へ 2. Twitter |
1. Instagram |
Reels(リール)動画が15分まで拡大へ
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米Metaは、7月21日(米国時間)、今後投稿される15分未満の動画は「Reels(リール)」へ統合されることに併せて、リミックス機能のアップデートなど、リールのクリエイティブツールをさらに拡大したと発表。
画像出典:
https://about.fb.com/news/2022/07/new-ways-to-create-instagram-reels-remix/
Reels(リール)動画が15分まで拡大へ
リールで投稿できる動画の長さは、6月から1分30秒となっていましたが、15分に拡大。
今後15分以下の動画は、リール動画としてシェアされるようになります。
またフィード動画やライブ配信のアーカイブなどは、これまでプロフィール上の動画タブに表示されていましたが、リールのタブに統合され、まとめて表示されるようになるとのこと。
現在TikTokでは投稿できる動画は10分までですが、それを上回る15分へのアップデートで、TikTokへの対抗心がうかがえるアップデートです。
リミックス機能がさらに充実
画像出典:
https://about.fb.com/ja/news/2022/07/reelsjulycreativetools/
既存のリール動画に合わせて動画を撮影することで、クリエイター同士や、クリエイターとファンが気軽にコラボレーションしてリール動画を投稿できる「リミックス機能」。
これまでリミックスできる素材はリール動画のみでしたが、今後数週間以内に、動画に加えて写真もリミックスできるようになります。
デュアル機能の導入と、テンプレートのアップデート
画像出典:
https://about.fb.com/ja/news/2022/07/reelsjulycreativetools/
「デュアル」は、スマートフォンの背面カメラで撮影しながら、同時に前面カメラで自分のリアクションを録画することができる機能。
画像のように、目の前に広がる景色を撮影しながら、同時に自分の表情も見せることができます。
「テンプレート」は、他のユーザーが投稿した既存のリール動画をテンプレートとして使い、簡単に動画を作成することができる機能。
今回のアップデートにより、リール専用カメラ(リール専用タブをタップし、右上にあるカメラアイコンを選択)から「テンプレート」を選ぶと、おすすめのテンプレートが表示されるようになりました。
メッセージで問い合わせから支払いまで完結する「Payments in Chat」開始
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米Metaは、7月18日(現地時間)、Instagramの新機能「Payments in Chat」を発表。
ユーザーは、小売業者のInstagramから見つけた気に入ったアイテムについて、メッセージで販売者へ問い合わせ、メッセージの中で、購入〜支払い〜発送確認までできる仕組み。まずは米国で提供を開始します。
画像出典:
https://about.fb.com/news/2022/07/buy-products-on-instagram-in-chat/
この機能を利用するには、Metaの承認が必要です。
支払い方法は、「Meta Pay」(旧「Facebook Pay」)で行うことができるとありますが、以下の画像を見ると、PayPalなど他の方法も利用できるようです。
画像出典:
https://about.fb.com/news/2022/07/buy-products-on-instagram-in-chat/
「TikTok化」に反対の声が殺到
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米Metaは、7月28日(現地時間)、「Instagramの方針がTikTokに近づきすぎている」との批判を受け、動画優先の方針を白紙に戻し「フィードの全画面表示」を含む一部の新機能の撤回を発表しました。
画像出典:
https://techcrunch.com/2022/07/27/instagram-feed-reels-tiktok-ai-mark-zuckerberg/
デザインの微調整や、Reels(リール)に焦点をあてたフィードに変更するなど、「動画」中心にシフトを進めていたInstagram。
従来の方針を転換し、ショートムービー機能のReels(リール)をメインとしていくことを発表。
おすすめがフィード内により多く表示されるようになることがアナウンスされました。
同時にMetaの2022年第2四半期決算報告の質疑応答では、マーク・ザッカーバーグCEOが「InstagramとFacebookに表示されるおすすめは2倍に増えるだろう」という予測(意向)も発表。
しかし、その後ユーザーから猛反対の声が上がったことを受け、Instagramのアダム・モセリ氏は、Instagramがこの方針転換をいったん白紙に戻すことを発表しました。
署名サイトのChange.orgでは、「Instagramを再びInstagramに(TikTokになろうとしないで、私たちは友人のキュートな写真が見たいだけ)」という呼びかけに、7月末時点で23万人近くが賛同。モデルとして活躍し、Instagramのフォロワーは3.6億人(8月時点)を超えるカイリー・ジェンナーや、キム・カーダシアンらが反発し「元のInstagramに戻して」と呼びかける事態となっていました。
2. Twitter |
広告主向けの新機能「ブランドいいね」の提供を開始
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Twitter Japanは、日本時間7月1日、広告主向けの新機能「ブランドいいね」の提供開始を発表。
「いいね」ボタンを広告主がカスタマイズできる機能で、いいねを押すと、アニメーションを表示させることができます。
表示対象は、日本、米国、英国、サウジアラビアのTwitter利用者。© 2019-2022 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
画像出典:
https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/marketing/2022/branded-likes
「ブランドいいね」は、ユーザーのその日最初のTwitterへのアクセス時に、会話の一番上に表示される広告「タイムラインテイクオーバー」の追加機能として提供。
ブランドのタイムラインテイクオーバーが実行されている指定の地域で、24時間表示されます。
Twitterは、「ブランドいいね」をタイムラインテイクオーバーと組み合わせて利用した場合、ブランド想起が277%、購入あるいは購入の検討が202%上昇したとし、購買行動のチャンスが生まれると発表しています。
なお、「ブランドいいね」の詳細および価格については、Twitterクライアントパートナーから問い合わせすることとなります。
ADDIXよりお問合せ可能なため、ご興味のある広告主様はお気軽にお問合せください。
<参照:費用感について>
「トレンドテイクオーバー」広告:約1200万円~
「トレンドテイクオーバープラス」広告:約2000万~
2人で1つのツイートを投稿できる「CoTweet」機能のテストを開始
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Twitterは、7月8日、2つのアカウントでツイートを共同作成し、同時に投稿できる新機能「CoTweet」の詳細を発表。
現在、アメリカ、カナダ、韓国の一部ユーザーのみ、限られた期間だけ実験的にテストが行われています。
Share a Tweet, share the cred.
— Twitter Create (@TwitterCreate) July 7, 2022
Now testing CoTweets, a new way to Tweet together. pic.twitter.com/q0gHSCXnhv
ツイートを作成し、フォロワーのリストからもう1人の「投稿者」となる相手を選択。
招待状を送信(Send invite)すると、受け取ったユーザーはそのツイートを送信者と自分との共同ツイート(CoTweets)としてお互いのプロフィールとタイムラインに投稿できます。
なお、招待を受けたユーザーは、招待を拒否することもできるようです。
CoTweetsは3アカウント(3人)以上では利用できず、2人までとなっています。
Instagramの「コラボ」に近い機能ですね。
インフルエンサーやブランドなどが、より多くのユーザーに情報を届けるために活用されることが期待されています。
ステータスラベルをツイートに追加できる「Status Tweets」をテスト中
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Twitterは、自身の状況(ステイタス)を伝えるラベルをツイートに追加できる新たなオプション「Status Tweets」をテスト中。
画像出典:
https://www.socialmediatoday.com/news/twitters-new-status-indicators-are-nearing-launch/627884/
現時点では、Twitterで用意されたステータスからユーザーが選択して設定するようです。
Twitterは、この機能について「あらかじめ用意されているリストからステータスをツイートに追加することで、自分の状況についてフォロワーにより多くの情報を提供できる」と紹介。
利用例として、話題になっているツイートのスレッドに投稿しようとするとき、あふれるアイデアを共有しようとするとき、週明けの月曜日で調子が出ないときにも「自分の状況をよりうまくツイートで伝えられる」としています。
買収計画撤回のマスク氏を提訴
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米Twitterは、7月12日(米国時間)、米電気自動車(EV)メーカー「テスラ」の最高経営責任者 イーロン・マスク氏が同社を440億ドル(約5.6兆円)で買収する計画を撤回したのは不当だとして、合意に沿って買収を実行するよう求める訴えをデラウェア州の裁判所に起こしました。
両者の契約には、違約金10億ドル(約1,360億円)の支払いが含まれています。
画像出典:
https://twitter.com/elonmusk/status/1546344529460174849
Twitterの全株式を1株54.20ドルで買収する案を提示したマスク氏でしたが、7月8日、Twitterがスパムや偽のアカウントの数に関する情報を十分に提供しなかったことを最大の理由として、買収から手を引くと発表。
マスク氏は、「Twitterは収益化可能な1日当たりのアクティブユーザー(mDAU)を2億3,800万人としている」が、実際に広告を見るユーザーはこれより6,500万人ほど少ないと指摘。
スパムアカウントや偽アカウントに関する「Twitterの虚偽の説明は、単なる誤った数字の提供よりはるかに根深い」と主張しています。
一方、TwitterはmDAUに関する米証券取引委員会(SEC)への開示は正確だと主張。
これにより取引を「一時保留」にしているとマスク氏が発言したことを受け、Twitterの株価はこの1カ月で8%以上下落。
5月には1株当たり50ドル以上の高値から急落しています。
マスク氏は反訴の中で、株式相場の急落に伴い、Twitterは実際のユーザー数を隠そうとする取り組みを強めたと主張。これに対し、Twitterはマスク氏がこうした「事実無根」の主張について証拠を一切示していないと反論しています。
現地の裁判所では、今年10月17日に裁判が始まる予定です。
3. TikTok |
ショッピングカートシステム「OpenCart(オープンカート)」と日本での提携を発表
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TikTokは、7月11日、日本におけるショッピングカートシステム「OpenCart(オープンカート)」との提携を発表。
画像出典:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000046801.html
この提携により、あらゆる規模の企業やブランドが、TikTokならではのコミュニティコマースという購買文化を活用できるようになり、さらに、TikTokに存在する熱心なコミュニティにリーチできるキャンペーンの作成が可能となります。
また、以下のような収益アップにつながるワンストップ・ECソリューションを実現するとのこと。
・TikTokの最新のPixelをワンクリックでインストールし、キャンペーンを最大化 |
なお、インドネシアでは、商品を閲覧・購入できる専用のショップ用フィードタブ「TikTok SHOP」のテストが始まっており、TikTokにおいても、今後ますますEC機能の実装が強化されていくようです。
画像出典:
https://twitter.com/Vinci_Medias/status/1542572671430533121
4. Pinterest |
ショッピング機能を強化。小売業者をサポートする4つの新機能
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Pinterestは、7月8日、小売業者をサポートする新たな4つの機能を米国など8か国に導入。
画像出典:
https://newsroom.pinterest.com/ja/pinterest-doubles-down-on-shopping-introducing-api-for-shopping-and-product-tagging-for-pins-
新たに導入したのは、以下4つの機能
・Pinterest ショッピング API
・ピンの商品のタグ付け
・カタログの動画
・ビジネス用プロフィールのショップタブ
日本は「Pinterest ショッピング API」のみで、他の機能は未展開となります。
Pinterest ショッピング API
Pinterest ショッピング APIにより、価格や在庫状況などのデータがリアルタイム更新ができるようになりました。
価格と在庫データの精度を97%向上させることに成功したと発表しています。
ピンの商品のタグ付け
商品が掲載された画像に、商品のタグ付けができるようになりました。
カタログ(Webサイトで商品を販売するビジネス向けフィード取得ツール)の商品情報を追加することが可能になっています。
Pinterestユーザーは、商品がタグ付けされたピンに対し、従来のプロダクトピンより70%も高い商品購入意欲を示したと発表しています。
カタログの動画
商品情報をアップロードした際、自動的にプロダクトピン(商品価格や在庫有無などを表示する機能)を作成する機能。
今回のアップデートにより「Pinterest カタログ」に動画をアップロードできるようになりました。
Pinterestで動画の広告フォーマットは、静止画のフォーマットと比較し、 CTRは158%高く、CPCは42%、CPAは58%低くなったと発表しています。
ビジネス用プロフィールのショップタブ
プロフィールを見ているユーザーに、購入可能な商品を手軽にご案内できる機能。
「ショップタブ」は商品の購入につながりやすく、Pinterestを利用しているShopifyの小売業者の30%が、ショップタブ経由でPinterestから最初の購入を獲得しているとのこと。
まとめ |
現在のInstagramのアルゴリズムは、Reelsが優先して表示されるようになっていることから、Reels投稿をより増やして運用を行っている企業やインフルエンサーが多いかと思いますが、今回の騒動によってその流れが変わり、アルゴリズムの変更があるかもしれません。
Instagramに限らず、SNSアカウントを運用していく上で、アルゴリズムのキャッチアップは非常に重要です。
引き続きBWRITEでは、今後もアップデート情報を公開していきます。