※本記事は、2022年11月(一部は12月)時点の情報をもとに作成しています。
1. Meta
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1.1万人の人員削減を発表
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Metaは11月9日(米国時間)、全社員の13%に当たる11,000人以上の社員を解雇すると発表。
同社が大規模な人員削減を実施するのは2004年の会社設立後初となり、「Metaの歴史で最も厳しい変化」としています。
全社員に9日中に電子メールで詳細を通知し、削減対象となる社員は同日で電子メールを含む社内の情報システムへのアクセスを遮断。2023年は採用を大幅に減らし、ビジネスチームも再編。新規雇用の凍結も第1四半期まで延長すると発表しています。
Metaは22年7〜9月期まで2四半期連続で減収に陥り、10~12月期も減収の予想を示していました。
年初からの株価の下落率は70%を上回り、時価総額は約2500億ドルまで縮小。
Metaの収益は予想を大きく下回るものとなり、マーク・ザッカーバーグCEOも「私の誤りであり、責任は私にある」とコメントしています。
2. Instagram
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最大75日後まで予約投稿が可能に
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Instagramは11月8日(米国時間)、プロアカウント向けに最大75日後まで予約投稿ができる機能の提供を開始したと発表。
画像出典:
https://twitter.com/instagram/status/1590045507208249344
これまでInstagramの予約投稿はデスクトップからのみ利用できる「Creator Studio」を介して可能でしたが、プロアカウント(ビジネス/クリエイター)を対象に予約投稿機能が登場。
現在はAndroid版アプリのみ提供が開始されていますが、iOS版アプリでも近日中に提供予定とのことです。
フィード投稿時に音楽が挿入できるように
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フィードへの写真投稿時に「音楽を追加」の項目が追加されました。
「音楽を追加」をタップすると楽曲が一覧表示され、検索して自分の好きな楽曲を追加することが可能です。
フィード投稿/リール投稿に「メッセージボタンを追加」を実装
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写真投稿時に「メッセージボタンを追加」の項目が追加されました。
メッセージボタンを追加して投稿すると「Send Message」ボタンが表示され、
ユーザーが「Send Message」のボタンをタップすると、メッセージ入力欄から直接DMを送ることができます。ビジネスアカウント等では今後積極的に活用できそうな機能です。
3. Twitter
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イーロン・マスク氏の主な動向まとめ
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イーロン・マスク氏による買収後、Twitterにとって11月は目まぐるしい月となりました。
11月のイーロン・マスク氏の主な動向です。
マスク氏がCEOに就任する前は約7,500人だったTwitterの従業員数ですが、アメリカの経済・金融情報メディアBloombergによると、11月21日時点で残っている社員は2,750人となっています。
Twitterのデイリーユーザー数が「史上最高」を記録
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マスク氏が抜本的な改革を進める中、Twitterは史上最多のデイリーユーザー数(mDAU※)を記録したようです。米国メディアThe Vergeが入手したTwitterの内部資料によると、mDAUは買収以来20%以上成長したとのこと。
2022年第2四半期(4〜6月)と比較し、mDAUは1500万人以上増加しており、この期間中に初めて25億アカウントの大台を超えたとも報告されています。
これにはマスク氏も自身のアカウントで喜びのコメントを投稿。
※mDAU:
Monetizable Daily Active Usage。広告表示可能な収益につながるアクティブユーザー。
Twitter added 1.6M daily active users this past week, another all-time high pic.twitter.com/Si3cRYnvyD
— Elon Musk (@elonmusk) November 22, 2022
一方で、ユーザー自らがアカウント削除や、運営者によるアカウント停止などにより、100万件以上のアカウントが減少したという指摘も。
マスク氏のコンテンツモデレーション(投稿監視)に対する姿勢を疑問視し、一部の広告主がTwitterを離れつつあることも指摘されています。
今後のマスク氏およびTwitterの動向には、さらなる注目が集まりそうです。
青・金・グレー3種類の認証マーク提供へ
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マスク氏は、従来の青い認証マークの提供を12月2日に再開し、同時に、別のカラーで、金とグレーの認証マークのサービスを新たに開始すると発表しました。
マスク氏はTwitterに
・一般人や個人は「青」 ・政府機関は「グレー」 ・企業は「金」 |
のマークが与えられるとしています。
この発表を受けて、アプリ開発者 Alessandro Paluzzi氏が予想した三種類の認証マーク付き投稿のイメージはこちら。
偽アカウント対策のため、全て手作業で確認作業を行った上でチェックマークを付与していくとのこと。
認証マークの取得は、これまでより時間を要することが想定されます。
Twitter広告、3つのプロダクトの提供を開始
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11月24日、Twitterは広告配信における3つの新しいプロダクトの提供を開始。
これらは2022年初めに更新された、改良版のTwitterピクセル、コンバージョンAPI、アプリ購入最適化ソリューションの結果を受けて、今回全ての機能が全世界で利用可能となりました。
Webサイトコンバージョン最適化
Twitterにもついにダイナミック広告の機能が搭載。
「カートイン」や「購入」などのアクションを起こす可能性が高い、ランディングページを超えて顧客となりうる可能性が高いと判断されるユーザーに対して広告配信の方法を改善できるとされています。
※Twitterピクセル もしくはコンバージョンAPIを使用する必要があります。
画像出典:
https://business.twitter.com/en/blog/launching-performance-products.html
ダイナミックプロダクト広告(DPA)
見込み顧客に対して、適切なタイミングで最も関連性が高いと判断される商品やサービスの広告を表示させることができる配信方法。
画像出典:
https://business.twitter.com/en/blog/launching-performance-products.html
・DPAリターゲティング
広告主のウェブサイトで、閲覧、カートインなどのアクションを起こしたが、購入に至っていないユーザーに対して、それらの商品(閲覧やカートインで止まってしまった商品)の広告を配信できます。
※Webサイトでの行動を基に最適化するため「Webサイトコンバージョン最適化」と同様に、Twitterピクセル もしくはコンバージョンAPIを使用する必要があります。
・DPAプロスペクティング
広告主のウェブサイトに訪問したことがない新規ユーザーに対して、最も関連性が高いと判断される商品の広告を配信可能です。
※Twitterピクセル もしくはコンバージョンAPIの使用によりパフォーマンスの向上が期待できますが、使用は必須ではありません。
ダイナミックプロダクト広告の初期テストでは、配信した広告主はCPAを30%〜88%抑制できたという結果が報告されています。
コレクション広告
メイン画像が固定され、その下に小さなサムネイル画像を挿入できる広告フォーマット。
FacebookやInstagramではお馴染みのフォーマットです。
Twitterは、コレクション広告の活用により、視覚的に没入感のある広告を打ち出すことが可能としています。
画像出典:
https://business.twitter.com/en/blog/launching-performance-products.html
メイン画像は固定。その下のサムネイル画像はスクロールで閲覧できるようになっており、各画像から商品のランディングページへ誘導することが可能です。
コレクション広告の初期テストでは、配信した広告主は、平均CTRが42%、インプレッションあたりのコンバージョン数は54%増加したと報告されています。
4. TikTok |
TikTok流行語大賞2022 ノミネート30選が発表
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TikTokは、「TikTok流行語大賞2022」ノミネート30選を発表。TikTokで2022年に流行ったハッシュタグチャレンジや楽曲などのトレンドを、流行語としてノミネートしました。
ノミネートされた流行語がこちら。
みなさんは何個知っていますか??
画像出典:
https://newsroom.tiktok.com/ja-jp/tiktok-trend-word-awards-2022
「TikTok流行語大賞2022」は、今年の動画投稿数、再生数、いいね数、TikTokアプリ内のユーザー投票数などをもとに総合的に判断し、今年最もTikTokで流行したモノやコトを決定する企画。TikTokアプリ内にて11月10日(木)~11月23日(水)までユーザー投票を実施しました。
各部門賞と大賞は、12月6日に国立新美術館で開催される授賞式「TikTok Awards Japan 2022」にて発表されるとのことです。
まとめ |
イーロン・マスク氏によるTwitter社従業員解雇を筆頭に、Meta社の大規模な人員削減のニュースがありました。
米アマゾン・ドット・コムでも23年までの人員削減計画を正式に発表しており、IT業界を牽引してきた「GAFA」を含む各社で、リストラの動きに広がりが見えた11月でした。
人員削減はありつつも、Instagramでは予約投稿機能や投稿への「メッセージボタン」追加、Twitter広告では3つのプロダクトの提供開始など、各SNSでは機能のアップデートや新規広告枠の提供開始が続いています。TikTokでは年末にリアルイベントの開催が予定されており、SNSの在り方や関わり方を見直す時期なのかもしれません。