※本記事は、2023年5月(一部は2023年6月)時点の情報をもとに作成しています。
1. Meta |
MetaのTwitter競合アプリ「Barcelona(仮称)」がリリース間近か
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MetaはTwitterの代替プラットフォームとして、テキストベースの分散型チャットアプリの開発に取り組んでいることを3月に発表していましたが、そのアプリがリリース間近になっているようです。
画像出典:
https://twitter.com/alex193a/status/1664338718117732355
アプリ研究者のAlessandro Paluzziによると、アイコンはTwitter風のブルーと、Instagramのアイコンで表現されているグラデーションが用いられているとのこと。
また、下記のような機能があると見られています。
・Instagramの認証情報を入力してログイン
・Instagramのフォロワー同期が可能
・最大で500文字まで投稿可能
・リンクや写真、最長5分の動画投稿が可能
・そのほか独自機能あり
Twitterユーザーの取り込みを狙っていると想定されますが、Instagramのユーザーベースを利用できる点は利用者にとって大きな魅力になりそうです。
広告主向け生成AI機能のテスト環境「AI Sandbox」を発表
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Metaは米国時間5月11日、生成 AI で広告主がFacebookやInstagramでより効果的な広告を作成するツール「AI Sandbox」を発表。
画像出典:
https://www.facebook.com/business/news/introducing-ai-sandbox-and-expanding-meta-advantage-suite
「AI Sandbox」では現段階で、広告コピーの複数作成、背景の生成、画像の比率調整などの機能を提供。広告の作成プロセスにおけるさまざまな場面で、生成AIを用いた改善に活用できるとしています。
これらの機能は2023年6月現在、一部の広告主を対象に提供されていますが、7月から提供範囲を拡大していく予定とのことです。
2. Instagram
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Instagramリールに新しい編集ツールが追加
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リールに新たな編集機能「Split(スプリット)」「Speed(スピード)」「Replace(リプレイス)」が追加されました。
Split(スプリット)
ひとつの動画クリップを2つに分割できる機能。
「ここはカットしたいな」と思った動画の一部箇所をカットすることができます。
画像出典:
https://www.socialmediatoday.com/news/meta-india-reels-editing-tools-showcase-event/650568/
Speed(スピード)
特に見てほしい部分をスローにするなど、動画の再生速度を速くしたり遅くしたりできる編集機能。
画像出典:
https://www.socialmediatoday.com/news/meta-india-reels-editing-tools-showcase-event/650568/
Replace(リプレイス)
特定のクリップを挿入できる機能。
複数のクリップをつなげてリール動画を作成したい場合に活用できます。
画像出典:
https://www.socialmediatoday.com/news/meta-india-reels-editing-tools-showcase-event/650568/
Instagramが公式にアルゴリズムを発表
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Instagramが公式ブログにアルゴリズム解説記事を公開。ランキングの仕組みを紹介しています。
画像出典:
https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/instagram-ranking-explained
「フィード」のランク付けの方法
✔︎利用者に表示される情報
・利用者自身がフォローしているアカウントのコンテンツのほかに、興味を持ちそうなアカウントのおすすめコンテンツや広告が表示。
・フォロー中のアカウントがシェアした最近の投稿に加え、まだフォローしていないが興味を持つ可能性があるアカウントの投稿が対象。
✔︎投稿が表示される基準
・投稿に対してアクションを起こす可能性が高く、その重み付けが大きいほど、その投稿はフィードでより上位に表示される。
・投稿に付けられた位置情報も評価対象。
・同じ人による投稿や、おすすめの投稿がいくつも連続して表示されないようにする。
「ストーリーズ」のランク付けの方法
・フィードと同様に、利用者自身がフォローしているアカウントのコンテンツのほかに、興味を持ちそうなアカウントのおすすめコンテンツや広告が表示。
・ストーリーズをタップして見る可能性、ストーリーズに返信する可能性、次のストーリーズに進む可能性がある投稿が上位に表示される。
「発見タブ」のランク付けの方法
・発見タブでは、おすすめのコンテンツ(まだフォローしていないアカウントからシステムが見つけてきた写真や動画)が並ぶ。
・いいね!、保存、シェアなどアクションを起こす可能性がある投稿が上位に表示。
いいね!の数だけではなく、投稿してからいいね!されるスピードも評価基準になっている。
「リール」のランク付けの方法
・リール動画を再シェアする可能性、最後まで見る可能性、いいね!する可能性、音源ページに移動する可能性(自分もリール動画を作ってみたい気持ちになったかどうかの尺度)などのアクティビティが評価される基準になる。
Instagramはコミュニケーションを前提としたプラットフォームなので、投稿者による一方的な発信ではなく、利用者とのコミュニケーションが評価されます。
企業の投稿としては、発信するのみに留まらず、例えばファンからのコメントに返信する、タグ付けされた投稿へのいいね!を返す、ストーリーズのアンケート機能を活用するなどのコミュニケーションが重要と考えられます。
公式の記事はこちらからご覧いただけます。
3. Twitter
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Twitter Blueで最大2時間の動画アップロードが可能に
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Twitterは、有料サブスクリプションサービス「Twitter Blue」のユーザーを対象に、最大2時間/1080pの動画アップロードに対応したことを発表。
Twitter Blue Verified subscribers can now upload 2 hour videos (8GB)!
— Elon Musk (@elonmusk) May 18, 2023
これまでは、60分以内/ファイルサイズ2GB以内でしたが、今回のアップデートにより、最大120分/8GB以内の動画をアップロードできるようになりました。
120分までの動画アップロードにはWeb版のみが対応。iOSやAndroidアプリからアップロードできるのは、最大10分までです。
なお、Twitter Blueに加入していない場合、アップロードできる動画は最大140秒までとなっています。
マスク氏、Twitterの新CEOを発表
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イーロン・マスク氏は5月12日、Twitter運営会社であるX社の新しい最高経営責任者(CEO)を見つけたとツイッター上で発表。
I am excited to welcome Linda Yaccarino as the new CEO of Twitter!@LindaYacc will focus primarily on business operations, while I focus on product design & new technology.
— Elon Musk (@elonmusk) May 12, 2023
Looking forward to working with Linda to transform this platform into X, the everything app. https://t.co/TiSJtTWuky
新CEOに任命されたのは、米メディア大手NBCユニバーサルの広告部門トップを務めた経歴を持つリンダ・ヤッカリーノ氏。女性として初めてTwitterのCEOに就任することとなります。
また、ヤッカリーノ氏はCEO就任にあたり「Twitterは世界中の人々がつながり、発信するための重要なプラットフォームです。TwitterのCEOとして、このプラットフォームをさらに成長させ、世界中の人々にとってより価値のあるものにすることを約束します。」と述べています。
マスク氏は今後、製品とソフト、システム運営を担当するエグゼクティブチェア(会長)と最高技術責任者(CTO)になる予定とのこと。
ヤッカリーノ氏のCEO就任により、Twitterがどのような変化を遂げていくのか注目です。
4. YouTube
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30秒の「スキップできない広告」を導入
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5月17日、米国で開催した「Upfronts 2023」において、30秒のノンスキップ(スキップ不可)広告の導入を発表。
YouTubeのテレビ視聴が拡大しており、テレビスクリーンに向けた新たなメニューとしてYouTube Selectにおいて導入。
なおYouTube Selectは、YouTubeで人気の高い上位5%の限定されたチャンネルで、特定の市場への関心が高いオーディエンスに広告を表示できる広告主向けサービスです。
YouTubeは「30秒の長尺のクリエイティブで、より豊かなストーリーテリングが可能になる」としています。
まとめ |
ニューヨーク・タイムズによると、アメリカでは2023年4月1日以降の5週間で、Twitter広告の収入が2022年の同時期と比較し59%減ったとされています。
多数のユーザーがTwitterを離れるなどしている中、Twitterの混乱に乗じて、開発中のTwitter競合アプリ「Barcelona」でユーザーの抱え込みを狙うMeta。
このアプリはリリース間近と見られますが、Instagramのフォロワーを引き継げる点などは利用者にとって大きな魅力となりそうです。