BWRITEイメージ画像

サイトの計測は正しいかをセルフチェック!「Googleアナリティクス設定簡易調査」

Posted by ADDIX on Feb 24, 2022 3:28:25 PM

企業活動に、自社ホームページやオウンドメディア、ECサイトなどの自社Webサイトが欠かせなくなりました。Webサイトの効果を高めていくには、正しい効果測定が重要です。

ADDIXではデータの利活用支援を行っています。データ分析においては、顧客分析をはじめ、Web分析、EC、SNS、アプリ等、接点分析の支援を提供しております。

今回は、Web分析に焦点を当て、Google アナリティクス(GA)の権限をお持ちの方が、現状の計測環境をご自身で簡単にチェックできる「GA設定簡易調査」の方法をご紹介します。

※本記事では、Google Analytics 4(GA4)ではなく、ユニバーサルアナリティクス(UA)における調査を紹介しています。
※GA権限がある方向けの、管理画面に入って確認する方法です。

 

  

 

1.「GA簡易設定調査」で何がわかるのか?

Googleアナリティクス(略して、GA)での計測が正しいかを考えたことはおありでしょうか?
普段、Webサイトを運営していても、自分では計測が正しいかどうか考えたがこともない、という方も多いかもしれません。

効果検証は、計測データの分析にもとづいて行われます。データが正しく計測されていない場合、間違った数値をもとに精度の低い分析を行うことになります。データが正しく計測されているかを把握することは、施策の精度を高めることにつながります。

GA権限をお持ちの方向けに、GAの設定をセルフチェックできる簡易的な方法をご紹介します。

 

2.「GA簡易設定調査」の項目

GAにログインして、下記の項目についてチェックを行います。

【項目リスト】
(1)チャネルの振り分け
(2)属性
(3)イベント
(4)フィルタ
(5)目標設定
(6)ページに付与されるパラメータ
(7)ホスト名

 

 

3.「GA簡易設定調査」の実施

(1)チャネルの振り分け


チャネルはサイトへの流入経路を意味します。
正しくチャネルの振り分けをすることで、効果測定に必要な流入経路のデータを正しく計測できます。

【手順】
集客>すべてのトラフィック>チャネル で計測されている流入経路を確認する

BWRITE_GA_Self-check_channel_1

 

【確認ポイント】
DirectやOtherが多い場合は、パラメータルールの運用に課題がある可能性がある
確認の目安は、3割(約33%)を超えているかどうか

Directは、アプリやブックマークなどからの遷移であり、流入経路が不明なもの
Otherは、計測ルールに当てはまらなかったもので、本来はSocialやEmailにカウントしたいものが入っている可能性がある

BWRITE_GA_Self-check_channel_2

※上記画像のケースでは、Directの比率は1割未満(9.47%)
また、Otherは計測されていないため、問題なく計測ができている

【改善方法】
広告キャンペーンやEメール送信など、キャンペーンごとにパラメーターが付与できているかを確認
キャンペーンパラメーターのルール見直しを検討する

 

(2)属性の設定有無



ユーザーの属性は、設定がされていない場合には計測できません。属性が計測できているかを確認します。

【手順】
ユーザー>ユーザー属性>概要 でユーザー属性を確認する

BWRITE_GA_Self-check_user_1

 

【確認のポイント】
ユーザー属性のデータが取得できていれば、属性が設定されている状態
データが取得できているかどうかを確認
BWRITE_GA_Self-check_user_2
※上記画像の画面が出てきたら属性取得の設定がされていない状態

【改善方法】
属性が設定されていない場合には、GA管理者が設定を行う

 

(3)イベント



GAのイベントは、HTMLコードにタグを書き込むことで、Webサイトでのユーザー行動を詳細にトラッキングできる機能です。
ある特定のページでのクリック数やダウンロード数、外部サイトへのページ遷移数などの計測に活用します。

【手順】
行動>イベント>上位のイベントを確認

【確認ポイント】
本来計測すべきクリックイベントなどのデータが取れておらず、効果測定が正しく出来ていない可能性がある

BWRITE_GA_Self-check_event_1

※上記画像では、イベントが全く計測されていない

【改善方法】
計測すべきユーザー行動を洗い出し、タグを作成・設定する

 

(4)フィルタ



フィルタ(ビューフィルタ)では、ビューに表示するデータの絞り込みができます。
適切なサイトの現状把握には、自社のドメイン・IPアドレスからのトラフィックを計測対象から除外する設定が必要です。

【手順:1】
管理>ビュー>フィルタ を確認する

BWRITE_GA_Self-check_filter_1


【手順:2】
「除外」または「一致」フィルタが設定されているか を確認

BWRITE_GA_Self-check_filter_2

※上記画像では、「除外」フィルタが2件設定されている

【確認ポイント】
「除外」や「一致」フィルタが何も設定されていない場合、社内アクセスや不要ドメインが計測されている可能性がある

BWRITE_GA_Self-check_filter_3
※上記画像では、「除外」に限らずフィルタが全く設定されていない

【改善方法】
自社ドメイン・IPアドレスや不要ドメインの「除外」または「一致」フィルタを設定する

 

(5)目標設定



サイト運用では通常、サイトの目的に併せてコンバージョンとする指標の目標数値を設定し、コンバージョン率で効果測定を行います。
GAでは目標を20個まで設定でき、それぞれに対する達成度を表示することができます。
また目標設定を行わない限り、このデータは計測されません。

【手順】
コンバージョン>目標>概要 を確認する

BWRITE_GA_Self-check_CV_1


【確認ポイント】
目標が設定されているかどうかを確認
また、期間を直近1年に設定し、長い期間計測できていない目標や、過去に使用(設定)していた目標がないかも確認する
測すべき目標のデータが取得できていない場合は、サイト改修やイベント設定等の変更で取れていない状態の可能性が高い

BWRITE_GA_Self-check_CV_3

※上記画像の画面が表示された場合、目標は全く設定されていない

 

BWRITE_GA_Self-check_CV_2

※上記画像の場合、計測出来ていない目標がある(赤枠部分が0件)

【改善方法】
・設定されていない場合は、設定を行う
・設定されている場合は、目標の整理や設定見直しを行う
20個設定出来る目標のうち、実際には5~10個くらいしか使っていないケースが多い(もちろん、20個すべて使ったほうがよいわけではなく、サイトの目的に合わせて不足なく目的の計測ができるようにする)
どの目標を使っているか整理できていない場合も多いので、どの目標を見ればいいか誰でもすぐわかるようにしておく
過去に使用(設定)していた目標は、削除や名称変更を行う等
・計測すべき目標のデータが取得できていない場合は、設定を確認・調整する

 

(6)ページに付与されるFacebook広告パラメータ



Facebook広告を運用している場合、ページに付与されるパラメーターで、同じページが違うURLの別ページとして計測されてしまう場合があります。

【手順1】
行動>サイトコンテンツ>すべてのページ を確認する

BWRITE_GA_Self-check_fbid_1

 

【手順:2】
表示されたデータをfbcidで検索して絞り込む

BWRITE_GA_Self-check_fbid_2


【確認ポイント】
「?fbclid=」がついている場合は注意
Facebook広告で自動付与されるパラメーターによって、同じコンテンツが違うページとして計測されている
BWRITE_GA_Self-check_fbid_4

※上記画像では、「?fbclid=」がついているページが計測されている

【改善方法】
「/」と「/・・・」を同じページとして計測する用の、ページ統合の設定が必要
ビューの設定の除外する URL クエリパラメータより設定が可能

 

(7)ホスト名

まず「ホスト名」で、「計測したいドメイン」以外の「不要ドメイン」が計測されていないか確認します。
不要ドメインアクセスが多い場合はフィルタ機能でホスト名の除外設定が必要です。

【手順:1】
カスタム>カスタムレポート>+新しいカスタムレポート で新規カスタムレポートを作る

BWRITE_GA_Self-check_host_1


【手順:2】

カスタムレポート作成画面で、下記の内容で設定を行う>保存


全般情報
タイトル:任意のわかりやすい名前を入力(ここでは「ホスト名」と設定)

レポートの内容
種類:エクスプローラ
指標グループ:ユーザー、セッション
ディメンションの詳細:ホスト名
ビュー・オプション:1個のビューを選択
BWRITE_GA_Self-check_host_2


【手順3】
「ホスト名」のカスタムレポートが作成されるので、計測されているドメインを確認する

【確認ポイント】
・「ホスト名」で、計測されているドメインをチェック
 複数のドメインが計測されている場合は、2つ以上表示される

※上記画像のケースでは、計測されているドメインは「blog.addix.co.jp」の1つのみ
 計測したいドメインに絞って計測できているため、問題なく計測ができている

【改善方法】
・計測不要なドメインが含まれていたら、全体に対する割合を確認
 比率が多い場合は、不要ドメインの除外設定を行う必要がある

 

まとめ

データ利活用が重要になる今後、Webサイトのデータ活用は、さらに重要性を高めていくと予測されます。その第一歩となるのが、正しいデータの計測です。「正しく計測できているかわからない」と不安をお感じの方は、ぜひ本記事の項目でチェックしてみてください。

自社内での対応が難しい場合には、Webサイト分析が可能な専門業者に頼んでみる方法もあります。
ADDIXでは、顧客分析やWebやECサイト、SNS、アプリなどデータ分析のほか、より細かいGoogle アナリティクス(GA)やタグマネージャー(GTM)の活用支援、Googleデータポータルによるダッシュボード作成など、データ利活用にまつわる各種支援をご提供しています。
データに関する課題をお持ちでしたら、お気軽にご相談ください。

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