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Instagramインサイト【活用編】数値を読み解きユーザー行動を理解する方法

Posted by ADDIX on Aug 30, 2022 5:18:43 PM

Instagramのアカウント運用では、投稿結果を分析して、改善に活かしていくことが欠かせません。
インサイトではAPI連携では取得できない詳細データも確認できますので、分析手法をマスターすればより高度な分析が可能になります。

前回は初級編として、Instagramインサイトを見る方法をご紹介しました。今回はさらに一歩進んで、Instgramインサイトの数値を活用して、ユーザー行動を読み解く方法を中心にご説明します。

数値からユーザー行動を理解し、投稿を分析する方法が学べる内容となっております。ぜひお役立てください。

※【初級編】Instagramインサイトの見方は前回記事をご確認ください。

執筆:
株式会社ADDIX ソリューション事業部 大竹 恵

※本記事ご紹介の内容は、2022年8月時点の情報や管理画面となります。

 

  

 

1. リーチ、フォローの上位コンテンツの傾向を把握する


まず、リーチ数やフォロワー数が上位のコンテンツをチェックし、その傾向を把握します。

▼リーチ数が上位に表示されているコンテンツの傾向を確認する
※フォロー数が上位の投稿は「リーチ」を「フォロー」に変えて確認

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例えば

・色は何系のものが多いか?暖色?寒色?
・引き画像なのか、寄りの画像なのか?
・投稿形式は1枚画像?カルーセル画像?動画?
・宣材画像を使用したものか?物撮り写真か?
・人が写ったものか?商品が映っているものか?

傾向値が見えてきたら、ユーザーが「なぜその投稿を好んでいるのか?」を仮説を立てて、次の投稿に生かしてみるとよいでしょう。

 

2. 各投稿の要素を確認する

 

さらに各投稿の詳細な要素を確認します。各投稿から確認できるインサイトの要素は下記4つです。

▼投稿インサイトの要素
・概要
・リーチ
・エンゲージメント
・プロフィールのアクティビティ


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このうち特に「リーチ」「エンゲージメント」「プロフィールのアクティビティ」の数値から、ユーザー行動を推測する事が可能です。

インサイト要素

何が確認できるか

リーチ

ユーザーがどこからきたのか?

エンゲージメント

投稿を見たユーザーがどんなアクションをしたのか?

プロフィールのアクティビティ

投稿を見たユーザーがどこへいったのか?

 

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3. 各要素からユーザー行動をイメージする

 

■リーチ
「ユーザーがどこからきたのか?」を確認する




フォロワーかフォロワー外のどちらに多く露出されているか、どこで多く露出されているかを把握することが重要です。

投稿コンテンツの表示場所の中でも、フォロワーのタイムライン上からの遷移を意味する「ホーム」は、フォロワーとの継続接触を図るための重要な指標となります。


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▼ユーザーが投稿に接触する場所

表示場所

ユーザーが訪れた要因

ユーザー属性

ホーム

・タイムライン上に流れてきた

フォロワー

ハッシュタグ

・ハッシュタグ検索をしてみつけた

フォロワー外

発見タブ

・発見タブ上でみつけた

フォロワー外

地域

・地域検索してみつけた

フォロワー外

プロフィール

・プロフィールを見て気になった投稿
・キーワード検索からプロフィールにきて気になった投稿

フォロワー・フォロワー外

その他
(保存・DM・URL・ストーリーズでシェア・シェア)

・保存していた投稿を再度開いた
・DMで送られてきた
・URLから飛んできた
・ストーリーズでシェアされたものを見た
・友人からシェアされたものを見た

フォロワー・フォロワー外

 

フォロワーのタイムラインに表示されているかどうか確認する指標
「ホーム」

フォロワー外への露出につながっている指標
・「プロフィール」
・「ハッシュタグ」
・「発見タブ」

※「地域」は業種による(飲食業界や観光地などは相性◎)
※「その他」はフォロワー外への露出を多く獲得するのは難しい


■エンゲージメント
「投稿をみたユーザーがどんなアクションをしたのか?」を確認する





エンゲージメントは「投稿でのインタラクション」で確認が可能。
最近のInstagramでは、エンゲージメントの要素の中で「保存数」が重視されている(=アルゴリズムへの影響度が高い)傾向にあります。
 
「エンゲージメント」各要素のアルゴリズムへの影響度
保存>コメント>いいね

 

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■プロフィールのアクティビティ
「プロフィールをみたユーザーがどこへいったのか?」を確認する





プロフィールのアクティビティから、投稿を見たあとのユーザーの行動を読むことができます。

投稿からプロフィールに飛ぶユーザーはフォロワー外の新規ユーザーが多いため、新規ユーザーがフォローしたか、フォローしなかったかがわかります。

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「プロフィールのアクティビティ」からの「投稿を見たあとのユーザーの行動」
・投稿だけをみて離脱(=気になって投稿をみたけれどその先には進まなかった)
・投稿→プロフィールに飛ぶ→フォローせずに離脱(=プロフィールで自分に合わないと判断した可能性)
・投稿→プロフィールに飛ぶ→フォローまでする(=新規フォロワー)


このように、どこにボトルネックがあるのか?を確認していきます。

 

4. 投稿のボトルネックを見る指標と計算方法

 

Instagramインサイトを見る上で重要な指標には下記があります。
特に「保存率」「ホーム率」「プロフィールアクセス率」「フォロー転換率」の4つは、ボトルネックがどこにあるか?を確認できる重要な指標です。

リーチが多い投稿にもかかわらず、フォロワーがなかなか増加しない場合などは、4つの指標を計算してどこにボトルネックがあるのかを確認する必要があります。

 

▼Instagramインサイトを見る上で重要な指標
・アクション率
・保存率
・ホーム率
・プロフィールアクセス率
・フォロー転換率


※なおアクション率は、投稿が表示されたユーザーがどれくらい好意を持ってくれたかがわかる指標で、次の計算式で算出します。

アクション率=エンゲージメント数(※)/リーチ数
(※)エンゲージメント数=いいね数+コメント数+保存数

ここでは、アクション率の中でも特に重要な「保存率」を見ていきます。
下記の数値を参考に、アカウントが今どのポジションなのかを確認すると良いでしょう。

▼ボトルネックを確認する指標と算出方法

ボトルネックを確認する指標

算出方法

何がわかるか

ボトルネック(改善ポイント)

①保存率
(アクション率の中で最も重要)

保存数/リーチ数

投稿へのアクションの中でも重要な「保存」をどれくらいの人がしてくれたかどうか

投稿内容とユーザーニーズのズレ

②ホーム率

ホーム数(ホームから投稿が見られた回数)/フォロワー数

フォロワーのタイムラインにどれくらい表示されたかどうか

投稿内容や施策の見直し

③プロフィールアクセス率

プロフィールへのアクセス数/リーチ数

投稿を見た人がどれくらいプロフィールへ遷移したかどうか

投稿からプロフィールへの導線

④フォロワー転換率

フォロー数/プロフィールへのアクセス数

投稿からプロフィールへ遷移したユーザーがどれくらいフォローまでしてくれたか

プロフィールの文章



▼ボトルネックはどこか?

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まとめ

 

Instagramインサイトを分析し、ユーザーの行動を読んで投稿を改善していく手法をご紹介しました。

弊社で運用する際は、アカウントの目的把握とKPI設定から数値を達成するための施策を実施。施策の振り返りには「KPT」や「YWT」のフレームワークを使用して、情報を整理しながら運用します。例として「YWT」を活用した振り返りの例をご紹介します。

「YWT」のフレームワーク
・Y:やったこと
・W:わかったこと
・T:次回トライすること
 

(例)「ファンの育成」が目的のアカウントだった場合
Y:やったこと
・エンゲージメント率を上げるために行った施策はなにか?
・フォロワー数を獲得するために行った施策はなにか?
 ↓
W:わかったこと
・施策が効果があったのか、なかったのか
 ↓
T:次回トライすること
・効果があった場合は継続、更に良くなるようブラッシュアップを行う
・効果が見られなかった場合、なぜ効果が出なかったのか?の仮設を元に次回に生かしていく
 ↓
(移行、繰り返し)



Instagramインサイトでは、各コンテンツの投稿結果の詳細な分析が可能です。ぜひ本記事を参考に、Instagramアカウントの改善にお役立ていただければと思います。

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■執筆者プロフィール

株式会社ADDIX ソリューション事業部
大竹 恵 / Megumi Otake
全国展開のアパレル小売店にて総合職として勤務し、海外の店舗の立ち上げを経験。海外で認知のない店舗でソーシャルメディアを活用したことをきっかけに、デジタルマーケティングの道を志す。2016年ADDIXに参画。ローカル、グローバル企業を問わず、ファッション・ジュエリー・コスメを中心に、認知・売上拡大の戦略立案、運用、KPI設計に携わる。 


 

Topics: SNSマーケティング