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デジタル広告の効果測定に欠かせない「評価指標」とは? CPA、ROASなど各指標の意味と計算式を学ぼう!

Posted by ADDIX on Sep 9, 2020 2:25:38 PM

デジタル広告には多くの評価指標があり、まずはその言葉の意味を知ることが運用の第一歩となります。デジタル広告は効果測定がしやすいというメリットがありますが、正しく効果検証を行うには指標の理解が欠かせません

この記事では、運用型のデジタル広告、特にWeb広告の評価指標をまとめてみました。 最後にSNS広告独自の評価指標もご紹介しています。保存版として、日々の業務にお役立てください。

 

【目次】
 1)指標について知ることは広告運用の第一歩!
 2)デジタル広告の評価指標
  まとめ


(1)指標について知ることは広告運用の第一歩!

広告には、ECサイトへの誘導や商品購入など、その広告によって達成したい目的があります。広告を実施した後は、その目的に対して運用した広告がどの程度貢献したのか「効果検証」を行います。そのために欠かせないのが目標設定です。

目標設定では、チェックすべき成果指標を事前に絞り込んでおくことが重要です。たとえば、「ECサイトへの誘導」が目的であった場合、広告をクリックしてサイトを訪問したユーザーの数や、広告費用に対する売上金額の割合などが成果指標になるでしょう。
適切な目標を設定して実施後にその達成度を評価するには、指標についての知識が欠かせません。広告の評価指標について知ることは、広告運用の第一歩となります。


(2)デジタル広告の評価指標

リーチ

 

リーチとは、広告に接触した人数をさします。オンライン広告の場合は、広告や投稿に接触した(=広告や投稿が表示された)ユニークユーザー数を指します。

たとえば、1人のユーザーに対して広告が3回表示された場合には、リーチ数は1となります。


インプレッション(impression、imp)

 

インプレッションは、広告が表示された回数のことです。

たとえば、1人のユーザーに対して広告が3回表示された場合には、インプレッションは3になります。
インプレッションが多いほど、広告がユーザーの目に触れた回数が多いと言えます。


フリークエンシー

 

フリークエンシーは頻度を意味する言葉ですが、広告の場合には1人のユーザーに対して同じ広告が表示された回数をさします。

1人のユーザーに同じ広告を複数回表示することで、記憶が定着し、認知が高まる効果があるとされています。そのため、認知獲得を目的とした広告では、リーチとフリークエンシーが重要な成果指標となります。

フリークエンシーは少なすぎると記憶に残りませんが、多すぎる場合にはユーザーに不快感を持たせてしまう可能性もあります。ユーザーのニーズに合わせて、適切なフリークエンシーがどのあたりかを探っていく必要があります。


CTR(Click Through Rate、読み:シーティーアール)

 

CTRは、クリック率やクリックスルー率とも呼ばれ、広告がユーザーに表示された回数(=インプレッション)のうち、クリックされた割合を指します。

その広告がどの程度、ユーザーの興味関心をひいたかが評価できるため、広告クリエイティブの効果測定や検証に利用されます。

(計算式)

CTR = クリック数 ÷ インプレッション 


 

CPC(Cost Per Click、読み:シーピーシー)

 

CPCは「クリック単価」とも呼ばれ、クリック1回あたりの広告費用を指します。

CPCは、どの広告のWebサイトへの誘導効率がよかったかの見きわめに適した指標です。たとえば複数の広告を同時に実施した場合、CPCが低いほど1訪問あたりのコストパフォーマンスがよかったということになります。

なお課金方式が「CPC」である場合には、広告がクリックされるごとに課金されるシステムを指します。

(計算式)

CPC = かけた広告費 ÷ 獲得したクリック数 


例:10万円の広告費で2万クリック獲得した場合のCPC 
  広告費:10万(円) ÷ クリック数:2万 =CPC:5(円) → CPCは5円 となります。


CV(コンバージョン)

 

CVとは、広告がその広告の最終的な目的として設定された行動につながった回数です。
たとえば、ECサイトでの商品購入が目的に設定されている場合、広告からECサイトを訪問したユーザーが、そのサイトで商品を購入した回数を指します。

Web広告においては、購入件数や会員登録数などをCVと定義し、主要な目標として設定することが多いです。


CVR(Conversion Rate:、読み:コンバージョンレート、シーブイアール)

 

CVRは「顧客転換率」とも呼ばれ、その広告をクリックした件数のうち、どの程度の割合でコンバージョンにいたったかを指す指標です。CVRは、広告のターゲットやクリエイティブなどのパフォーマンスの評価・改善や、サイト内導線の改善などに役立ちます。

たとえば、サイトでの商品購入がコンバージョンであれば、広告からのサイト訪問数のうち、商品を購入した件数の割合を指します。

 

(計算式)

CVR = CV数 ÷ 広告のクリック数(=広告からのサイト流入数) 

 

 

CPA (Cost per Action / Acquisition、読み:シーピーエー)

 

CPAは「コンバージョン単価」とも呼ばれ、「CV1件のあたりの広告費用」を指します。広告の費用対効果を見ることができる指標の1つであり、オンライン広告の目標設定には欠かせません。

広告で成果を出すためには、CPAの値がCV1件あたりの粗利を下回っている必要があります

 

(計算式)

CPA  = かけた広告費用  ÷ 獲得したCV数 


例:50万円の広告費でCVを50獲得した場合のCPA

  かけた広告費用:50万(円) ÷  獲得したCV数:50 =  CPA:1万(円)
→ この例では CPAが1万円であり、CV1件あたりの粗利が1万円を上回っているかどうかが判断基準となります。1万円を下回っている場合、広告を回すほど赤字が増えていくことになりますので戦略の見直しが必要です。


ROI (Return on Investment、読み:アールオーアイ)

 

ROIは、「投資利益率」とも呼ばれ、「投資した金額に対してどれくらい利益が得られたか」を示す数値です。広告に限らず、投資の費用対効果を測る指標として一般に使われています。広告の場合には、ROIによって「その広告がどれだけ採算が取れているか」を知ることができます。

ROIはパーセントであらわされ、100%を超えていれば黒字(=利益が出ている)、 100%未満であれば赤字(=損失が出ている)を示しています。

 

(一般的な計算式)

ROI  = 利益(=売上ー原価) ÷ 投資金額 × 100 (%)

 

(広告の場合の計算式)

(計算式1)
ROI =  広告の粗利(=広告による売上 – 売上原価)
÷ 広告費用  × 100 (%)
 
または
 
(計算式2)
ROI = (1CVあたりの粗利×CV数-広告費)
÷ 広告費用  × 100 (%)


計算式1の例:
広告からの売り上げが50万円、売上原価が20万円、広告費用20万円の場合のROI

(広告の粗利:30万円(=広告による売上:50万円 – 売上原価:20万円)÷ 広告費用:20万円) × 100 (%)
=ROI:150%
→ROIが150%と100%を上回っているので、この広告は黒字(=採算がとれている)ことがわかります。


ROAS(Return On Advertising Spend、読み:アールオーエーエス)

 

ROASは広告の費用対効果を指す指標です。「広告費1円あたりの売上額の割合」を示しており、広告経由で発生した売上を広告費用で割ることで算出されます。利益ではなく売上を基準としている点が、ROIとは異なっています。

ROASの値によって、その広告が売上に貢献できているかどうかが評価できるため、広告戦略全体の評価・検討に欠かせない重要な指標といえます。

ROIと同じく、ROASが100%を上回れば黒字(=広告が売上に貢献できている)、下回れば赤字(=広告が売上に貢献できていない)ということになります。

 

(計算式)

ROAS = 広告による売上高 ÷ 広告費用  × 100 (%)


例:広告による売上が50万円、広告費用が20万円の場合のROAS

広告による売上高:50万円 ÷ 広告費用:20万円  × 100 (%)
=ROAS:250%
→ROASが250%と100%を超えているので、この広告は売上に貢献できているとわかります。

エンゲージメント

 

エンゲージメントは、他のWeb広告にはないSNS広告独自の評価指標です。
広義のマーケティング用語としてのエンゲージメントは「企業やブランド、商品、サービスなどに対してユーザーが愛着を持っている状態」を意味していますが、SNS広告の指標としては、広告や投稿に対するユーザーのアクション数を指します。具体的にどのアクションをエンゲージメントととらえるかは、Facebook・InstagramとTwitterとでは異なっています。

 

【Facebook・Instagramのエンゲージメント】
クリック・コメント・シェア・いいね・動画の再生数 など

【Twitterのエンゲージメント】
クリック・リツイート・返信・フォロー・いいね など



エンゲージメント率


エンゲージメント率は、SNSで投稿や広告に対してユーザーが反応を示した割合を示す指標です。

エンゲージメント率の算出方法も、Facebook・InstagramとTwitterとで異なっています。

 

 【Facebook・Instagramのエンゲージメント率】
アクション(いいね!・コメント・シェア・クリック)を行った人数 
÷ 投稿がリーチした人数

【Twitterでのエンゲージメント率】
アクション(クリック・リツイート・返信・フォロー・いいね)の総数
÷ インプレッションの総数

 

まとめ

デジタル広告では、評価指標との意味と計算方法を正しく知ることによって、運用結果を今後に生かしていくことが可能となります。「いざ評価しようとしたら必要なデータが取れていなかった!」ということがないよう、運用開始の時点で評価に必要なデータをどう取得し、どう評価していくかをあらかじめ決めておくことが大切です。

広告運用で成果を出すには、見るべき指標を効率よくチェックして、スピーディーにPDCAを回していくことが重要です。効果検証をすばやく、かつ継続して行っていくには、レポート自動化ツールの活用が1つの答えになるでしょう。

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Topics: 広告運用