コロナ禍の影響で店舗売上が減少し、多くの企業では広告からのEC売上目標値の引き上げやSNSを含むデジタル広告への予算配分アップなど、運用型広告の存在感が増しています。しかし業務が増えたものの思うように成果が上がらず、課題を感じている広告運用ご担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、2020年上半期にマーケターの皆様からよくお聞きした「運用型広告の悩み」を5つピックアップ。課題を解決し、広告効果を最大化する方法をご紹介します。
【目次】 (1)2020年上半期「運用型広告の5大お悩み」 1.コロナ禍で、これまでよりも広告に成果を求められるように。 2.代理店の報告は翌月!改善施策が手遅れに。 3.報告の頻度が増えて、施策の検討の時間がたりない! 4.多くのメディアに配信してるけど、結局どれに効果があったの? 5.指標が多すぎる!何をレポートにのせるべき? (2)「運用型広告の5大お悩み」の解決策 まとめ |
(1)2020年上半期「運用型広告の5大お悩み」
1.コロナ禍で、これまでよりも広告に成果を求められるように。
コロナ禍は、少なからぬ企業の売上にマイナスの影響を与えました。また、店舗売上の減少をカバーするためSNS広告経由のECサイト誘導に注力する、電車広告や屋外広告の出稿を取りやめてYouTubeやInstagramの広告に予算を回すなど、運用型広告をとりまく状況は大きく変化しています。
企業の収益確保がシビアに求められる今、運用型広告には期待とともに成果も今まで以上に求められています。もしも広告の運用が利益につながっていないようなら、利益が出るように見直していく必要があるでしょう。
2.代理店の報告は翌月!改善施策が手遅れに。
生活者の意識や行動、社会や経済の大きな変化の中で、広告を取り巻く状況も日々変わっています。しかし代理店に運用を依頼している場合には、結果報告は月に1回のレポートとMTGだけということも少なくないようです。
前月実施したキャンペーンの結果がわかるのが翌月の半ばになることも。結果を踏まえて改善施策を実施しても、タイミングを逃してしまいがちです。また当然のことですが、結果が悪かった場合でも、すでに投下した予算を取り戻して他の手段に振り分けることはできません。
3.報告の頻度が増えて、施策の検討の時間がたりない!
コロナにより運用型広告への注目度が高まったことで、社内から結果の速報を求める声が大きくなり、報告頻度が上がったとの声も耳にします。
報告作業に時間を取られた結果、これまでは効率よくレポート業務をこなしていた方でも、施策の検討に使える時間が減ってしまっている課題があるようです。
4.多くのメディアに配信しているけど、結局どれに効果があったの?
生活者がさまざまなメディアを見ている現状を受けて、広告配信を行うメディアも多岐に渡っています。検索連動型広告やTwitter、Facebook、Instagram、LINEなどのSNS広告、動画広告、DSP広告、デイスプレイ広告など、数えあげればキリがありません。
そこでさまざまなメディアで広告配信を行い、各メディアごとの結果は確認していても、結局どのメディアのどの広告が一番効果があったのかはよくわからない、というお悩みがあるようです。
5.指標が多すぎる!何をレポートにのせるべき?
広告運用の管理画面上には、多くの指標があふれています。まだ経験によるデータの蓄積がない段階では、その中からどの指標をどのように見ていくべきかの判断は難しいようです。
広告運用の評価指標は数が多すぎるうえに、聞きなれない専門用語ばかり。広告運用の経験が少ない担当者にとっては、どの指標をどうレポートに出せばいいのかわからない!というお悩みがあるようです。
(2)「運用型広告の5大お悩み」の解決策
1.コロナ禍で、これまでよりも広告に成果を求められるように。
→解決策1:利益につながるようなKPIを設定し、進捗を管理する。
広告運用で成果を上げるためには、利益につながるようなKPIを設定し、その達成度に応じて改善施策を行っていく仕組みづくりが重要です。
なお、KPIを達成しても売上などの目標が未達の場合には、KPIを設定した指標やKPI数値の見直しが必要です。またKPIの達成状況をチェックする手間を考えると、最新の状況がダッシュボードですぐチェックできる可視化ツールの活用も便利でしょう。
広告運用のKPIを適切に設定するためには、広告運用実績とKPI設定の経験が豊富なプロのアドバイスも大いに参考になります。
→解決策2:利益と広告費用のバランスをチェックする。
運用型広告でどれだけ成果が出せたかは、かかった広告費用と利益とのバランスで決まります。いくら利益が出ても広告費用が上回っているならば赤字となり、成果は出ていないことになります。
広告の費用対効果を測る指標としては、コンバージョン1件の獲得にかかった費用を意味するCPA(Cost Per Action)や、その広告にかけた費用1円あたりの売上金額の割合を意味するROAS(Return On Advertising Spend)などがあります。
ROASを算出するには、タグを入れてその広告経由でのコンバージョン数と売上金額のデータを取得する必要があります。
(FARO CONNECTダッシュボードsample:広告メディア別の平均CPM・CPA分布 ※数値は全てダミーです。)
2.代理店の報告は翌月!改善施策が手遅れに。
→解決策:リアルタイムに状況がわかるツールを利用する。
改善施策を手おくれにならないタイミングでおこなうには、リアルタイム、またはそれに近い鮮度の情報がチェックできるツールを利用する必要があります。
(FARO CONNECTダッシュボードsample:メディア別広告出稿量 時系列推移 ※数値は全てダミーです。)
3.報告の頻度が増えて、施策の検討の時間がたりない!
→解決策:広告管理ツールや可視化ツールで作業効率をアップする。
作業効率化には、API連携によって、最新のデータを自動で取り込んで、Excelなどのレポート作成まで一気通貫で処理してくれるツールが便利です。。これにより、レポート作成にかけていた時間を劇的に減らすことができます。
広告管理ツールやデータ可視化ツールなどがありますが、どちらも一度設定しておけば、急に報告を求められた場合にもすぐに見たい数字を見ることができます。
4.多くのメディアに配信してるけど、結局どれに効果があったの?
→解決策:各メディアの指標を横並びで比べる。
どのメディアの効果が高かったのかを調べるには、各メディアの指標を横並びで比較検討する必要があります。各メディアの状況が一覧で比較できる可視化ツールなどを利用すると便利でしょう。
それぞれのメディアに合わせた追うべき指標を定めて、ボトルネックになっているメディアを見つけて改善していきます。
例として、広告メディアの役割を「認知」・「誘導」・「刈り取り」の3段階に分けて、改善していく手法をご紹介します。
可視化ツールなどで各メディアの広告実績を一覧で比較すると、CPMが安いメディア(=「認知」に適したメディア)、CPCが安いメディア(=「誘導」に適したメディア)、CVRが高いメディア(=「刈り取り」に適したメディア)を容易に見つけることができます。そこから、各メディアに適した役割を設定して、役割に沿った指標を追っていくことで広告効果の最大化を目指すことができます。
(FARO CONNECTダッシュボードsample:広告メディア別KPI:ブランド全体平均 ※数値は全てダミーです。)
5.指標が多すぎる!何をレポートにのせるべき?
→解決策:基本テンプレートのあるツールを利用する。
広告運用の管理画面上には、多くの指標があふれています。広告運用の経験が浅く、まだ経験に基づいた蓄積がない段階では、どの指標をどのように読み、どうレポートに反映させていくべきかの判断は難しいのではないでしょうか。
そこで最初はまず、基本テンプレートがデフォルトで入っている、広告管理ツールやデータ可視化ツールなどを利用するのをおすすめします。
テンプレート内の指標をもとに効果検証を繰り返していくと、指標の見方がだんだんとつかめてきます。費用対効果や目的を確認しながら、運用とチューニングを続けて経験を積んでいくことが大事です。
まとめ
広告運用にまつわるお悩みは、「どう成果を上げるか」「いかに効率化するか」という2つのポイントに集約されます。これらの解決には、広告運用の知見と経験はもちろんのこと、広告管理ツールやデータ可視化ツールの活用が1つの答えとなりそうです。
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