BWRITEでは2017年7月、SNSを利用する(※)15~49歳の女性400人に「SNSコンテンツについての意識調査」を実施しました。今回はこの調査から20~40代の女性にフォーカスし、「企業公式アカウント」との関係についてのレポートをお届けします。
※事前調査でTwitter、Facebook、Instagramのいずれかのアカウントを持っているとお答えの方。
■20~40代のSNS利用女性の6割が「企業公式アカウント」をフォロー。3割が「購入が増えた」と回答。
今回の調査では、SNSを利用する20~40代女性の65.7%が、SNSで何らかの「企業公式アカウント」をフォローしていると答えました。多くの女性にとって、SNSは企業とのコミュニケーションの場でもあるようです。またフォロー率には、年代による大きな違いは見られません。
<Q: あなたは、LINE、Facebook、Instagram、Twitterのいずれかで、ブランドやお店、サービスなど何らかの「企業の公式アカウント」をフォローしていますか。(全体)>
<Q: あなたは、LINE、Facebook、Instagram、Twitterのいずれかで、ブランドやお店、サービスなど何らかの「企業の公式アカウント」をフォローしていますか。(年代別)>
企業公式アカウントのフォロー後には、その企業に対してポジティブな変化が起きることが多いようです。もっとも気に入っているフォロー中の企業公式アカウントについて、45.2%がフォローしてから「さらに好きになった」と回答。また、38.1%が「ブランドに詳しくなった」、31.5%が「購入や来店が増えた」と答えています。
<Q: あなたが、もっとも気に入っている「企業公式アカウント」をフォローしてから、どのような変化がありましたか。(全体)>
意識の面では、若い年代ほどフォローした企業公式アカウントの影響を強く受けています。フォロー後に「さらに好きになった」と答えた割合は20代では6割ですが、40代では3割とほぼ半分にとどまっています。
対して、実際の消費行動の面では年代での違いは見られません。フォロー後に「購入や来店の回数が増えた」と答えた割合は、どの年代でも3割超となっています。
なお、フォローしている企業公式アカウントアカウントの商品などを「SNSに投稿した」割合は20代がもっとも多く、若い年代ほど高いようです。逆に「他の人に勧めたい」割合は年代が上がるほど高くなり、40代でもっとも高くなっています。
<Q: あなたが、もっとも気に入っている「企業公式アカウント」をフォローしてから、どのような変化がありましたか。(年代別)>
■企業公式アカウントのフォローのきっかけは「公式サイトを見て」「投稿を見て」「キャンペーン応募のため」。
では、企業公式アカウントをフォローするようになったのは何がきっかけだったのでしょうか。もっとも気に入っているアカウント1つについて、フォローしたきっかけをたずねました。
全体では、TOP3は1位から順に「公式サイトを見て」(28.4%)、「検索などでそのアカウントの投稿を目にして」(23.9%)、「キャンペーン応募のため」(16.2%)となっています。
<Q: あなたが、もっとも気に入っている「企業公式アカウント」をフォローしたのは、どんなことがきっかけでしたか。(全体)>
年代別に見ると、20代では「検索などでそのアカウントの投稿を目にして」が1位と、そのアカウントの投稿そのものがフォローするきっかけとなることが多いようです。一方、40代では「公式サイトを見て」が1位となっており、公式サイトでSNSアカウントを知ってフォローすることが多いようです。30代はその中間にあたり、「検索などでそのアカウントの投稿を目にして」「公式サイトを見て」の割合にあまり差がありません。
また「キャンぺーン応募」がフォローのきっかけとなった割合は、20代では1割に満たない一方、30代と40代では2割に倍増しています。
<Q: あなたが、もっとも気に入っている「企業公式アカウント」をフォローしたのは、どんなことがきっかけでしたか。(年代別)>
■お気に入りのポイントは「お得」「好きな企業だから」「楽しめる内容」の3パターン。
最後に、もっとも気に入っているフォロー中の企業公式アカウントについて、どんなところが気に入っているかを自由回答で答えてもらいました。
そのアカウントを気に入っている理由は、大きく分けると3パターンに分かれています。1つは、「セール情報」「懸賞情報」「クーポン」などの『お得な情報』が届くこと。2つめは「新商品情報」「商品紹介」などの『好きな企業の最新情報』に触れられること。3つめは「美しい写真」「面白い投稿」など『投稿自体を見ることが楽しい』というものです。
20代ではそのアカウントの『投稿の内容』を評価するコメントが目立ちますが、年代が上がるほどSNSの『便利さ』を評価する傾向が見られます。30代、40代による「FANCLのLINEは商品を1点購入したら、100ポイントプレゼントのクーポンが届く」、「ヤマト運輸のLINEは、配達状況など簡単に確認できて便利」などのコメントからは、企業公式アカウントを便利なツールとして捉えている様子が伺えます。
<Q:もっとも気に入っている「企業公式アカウント」のどんなところが好きですか。その理由をなるべく具体的にお答えください。(自由回答)>
~コメント抜粋~
<20代>
「forever21のLINE【気に入っている点】好きなブランドで、セールなど新しい商品がすぐ見られる(パート・アルバイト/21歳)」
「ageteのInstagram【気に入っている点】いつか購入してみたいと思う。頑張ったご褒美にしようと思える。(学生/22歳)」
「美的のLINE【気に入っている点】気に入っている点】最新情報が、読みやすくて分かりやすい(パート・アルバイト/25歳)」
「阪急電鉄のTwitter【気に入っている点】中の人の人間らしさ、返信率、写真の投稿、他の公式アカウントと仲が良い(会社員/26歳)」
「H.I.S.のFacebook【気に入っている点】世界の美しい風景写真が多くアップされていること(専業主婦/28歳)」
「SPURのInstagram【気に入っている点】興味深い投稿が多く、雑誌を読んでいるような内容の充実感(会社員/28歳)」
「3coinsのInstagram【気に入っている点】オシャレでプチプラな商品を紹介していること(専業主婦/29歳)」
<30代>
「NASAのInstagram【気に入っている点】宇宙の美しい画像や動画だったり、神秘的なモノが見れるから(専業主婦/32歳)」
「しまむらのLINE【気に入っている点】しまむらで良くお買いものをするので、新商品やセールなどの情報がいち早くわかるところ。しまむらの公式スタンプが可愛いいので。(会社員/33歳)」
「FANCLのLINE【気に入っている点】商品を1点購入したら、100ポイントプレゼントのクーポンが届くから。(パート・アルバイト/35歳)」
「サントリーのLINE【気に入っている点】無料プレゼントが多い 懸賞が多い(専業主婦/39歳)」
「無印良品のFacebook【気に入っている点】無印良品そのものが好きだから(パート・アルバイト/39歳)」
<40代>
「AirbnbのInstagram【気に入っている点】具体的なシチュエーションが画像で見れる。ゲストとしてもホストとしても参考になる。(会社員/40歳)」
「オイシックスのFacebook【気に入っている点】旬の野菜の情報がわかるから(専業主婦/45歳)」
「楽天市場のLINE【気に入っている点】お買い物マラソンの情報がわかりやすい(専業主婦/45歳)」
「ヤマト運輸のLINE【気に入っている点】配達状況など簡単に確認できて便利(専業主婦/46歳)」
「ミスタードーナツのLINE【気に入っている点】新商品の紹介(専業主婦/47歳)」
■20代「内容」、30代以上「利便性」。年代のニーズを意識し、愛される企業公式アカウントに。
今回の調査結果からは、企業公式アカウントに求めるニーズの年代での違いが伺えます。大まかには、20代ではその企業公式アカウントの『投稿の内容』を重視し、年代が上がるほど『便利さ』を重視する傾向が見られました。
20代では、情報を見るために企業公式アカウントをフォローする傾向があり、自らのニーズを満たす情報の質と量が重視されます。フォローすることによって「さらに好きになった」など、その企業との意識面でのつながりがさらに強まったという回答も多く、SNSを通じて好きなブランドとつながっていたいという意識もあるようです。またこの年代では、検索などで投稿を見てフォローすることが多く、目にした瞬間にパッと心を捉えるような投稿内容であることも重要な要素といえます。
一方、30代以上では「キャンペーン応募のために企業公式アカウントをフォローする」割合が増え、SNSをツールとして使っている傾向が強まります。自分の好みやライフスタイルがある程度定まっている年代でもあり、幅広く情報を収集することよりも、お得・便利などの「使える」企業公式アカウントが評価される傾向があるようです。
女性に愛される企業公式アカウントとなるには、こうした年代ごとのニーズを踏まえて、フォローすることでユーザーがどんなメリットを得られるかを意識した戦略が求められます。
<調査概要>
「SNSコンテンツについての意識調査【20~40代編】」(調査実施:BWRITE)
【実施期間】
2017年7月13日(木)~7月14日(金)
【調査対象・人数】
事前調査でTwitter、Facebook、Instagramのいずれかのアカウントをお持ちと回答した、Fastaskモニター会員の20~40代女性300名(有効回答から20代、30代、40代各100名を抽出)
【調査方法】
WEBアンケート方式
【調査企画・設計/調査主体】
BWRITE(運営:株式会社ADDIX)
【調査実施機関】
ジャストシステム「Fastask」
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