BWRITEでは、昨年12月より毎月の定例意識調査に付随して、ブランディング戦略に欠かすことの出来ない存在となった「SNS」の利用状況調査を月1回(※注1)実施している。この5月は、通常のSNS利用状況調査とともに、若年層に必須のコミュニケーションツールとなっている「LINE(ライン)」にフォーカスした「LINEについての意識調査」を実施した。調査は、マーケティング特化型クラウドソーシング「Skets(スケッツ)」(https://www.skets.jp/)会員の20~40代の女性250名に対して、WEBアンケート形式で実施。昨年12月からの定例調査の結果とともに、結果レポートとしてまとめた。
【参考】定例調査「SNSの利用状況について」
(調査期間:2014年12月~2014年5月/調査対象:20~40代の女性)
※注1: 2015年1月は調査実施なし。
まず最初に、基礎データとしてこの半年間の「SNSの利用状況について」の結果をグラフで呈示する。なお、各調査の実施人数・年代ごとの回答数が異なっているため、こちらのデータは参考情報として見ていただきたい。
20~40代女性の利用率が高いSNSのTOP3は、言わずと知れた「Facebook」、「LINE」、「Twitter」である。LINEは、10代・20代で利用者が多い印象があるが、すでに若年層のみではなく、20~40代の合計でもFacebook、Twitterの牙城を崩してTOPの地位に君臨しつつあることがわかる。2014年12月からの最近半年の間にも、LINE利用者増加の流れは明白である。また、同期間においての「Instagram」利用者の割合は2014年12月期の約20%から、2015年5月には30%超へと著しく伸びている。「Pinterest」「Tumblr」についても、ごく少しずつではあるが利用者が増え続けており、SNS利用者にとって、1人で複数のSNSを使うことが普通になっていることが伺える。一方、「SNSを使っていない」と回答したのは10%前後で、その割合はほぼ一定である。
【結果レポート:2015年5月実施「LINEについての意識調査」】
<SNSの利用状況について>
■20~40代の合計で「LINE」が69.6%で利用率TOPに!
20~40代の女性に対してSNSの利用状況をたずねたところ、約9割が何らかのSNSを利用していると答えた。利用者が最も多かったのは「LINE」で、69.6%。以下、2位「Facebook」67.2%、3位「Twitter」61.2%、4位「Instagram」30.4%と続く。5位には「mixi」が28.4%で入っており、まだまだ利用されているようだ。
■20代の94%が「LINE」を利用! 30代「Facebook」・40代「Twitter」がTOP
SNSの利用状況を年代別に見ると、年代によって最も利用されているSNSが異なっている。20代では全年代合計で1位の「LINE」が94.0%でTOP。30代では僅差で「Facebook」が、40代では「Twitter」がTOPである。「LINE」の利用率は、20代では94.0%、30代73.9%、40代50.6%。若いほど利用率が高く、年令別利用率の差が顕著である。また、「SNSを使っていない」人の割合は、20代では2.0%であり、ほぼ全員がSNSを利用している。30代も、利用していないと回答したのはわずか6.3%。一方、40代では様相が異なり、約5人に1人(20.2%)がSNSを利用していないと答えている。SNSをキャンペーンなどの実施先としてマーケティング戦略に組み込む場合、40代以上をターゲットとする商品では他の既存媒体とMIXして行うなどアプローチを考えていく必要があるだろう。
■4分の3が「企業やブランド、ショップ」をフォロー、「Facebook」でフォロー51.6%
SNSでの「企業やブランド、ショップなど」のフォロー状況をたずねたところ、「企業やブランドなどをフォローしていない」との回答は26.8%であり、全体の4分の3弱が何らかの企業やブランド、ショップなどをフォローしていると回答した。企業やブランド、ショップなどをフォローしているSNSについては、「Facebook」でのフォローが全回答者の51.6%でTOP。次いで、「Twitter」45.2%、「LINE」40.8%となっている。
■全体の約半数がSNSで「有名人」をフォロー、Twitterでのフォローが最多
一方、SNSでの「有名人」のフォロー状況をたずねたところ、SNSを利用していない人を含めた全回答者の46.0%が「有名人をフォローしていない」と答えた。フォローしている人、していない人がそれぞれほぼ半数ずつに分かれている。有名人をフォローしているSNSでは、「Twitter」が38.4%で最も多かった。Twitter利用者のうち、62.7%が有名人をフォローしている計算になる。以下、「Facebook」25.6%、「Instagram」18.4%、「LINE」16.0%。「Instagram」の利用者は全体の3割程度だが、有名人をフォローしている割合が高い。Instagram利用者の60.5%が有名人をフォローしており、この割合はTwitterに次いで高い。
<LINEについて>
■全回答者の7割が「LINE」を利用、利用率は若いほど高く20代9割超・40代
LINEの利用状況についての設問では、全回答者の約7割(69.6%)が、LINEを利用していると回答した。ただしSNS利用状況で述べたとおり、「LINE」の利用率は若いほど高く、年令別利用率の差が顕著である。利用率は20代では94.0%、30代73.9%、40代50.6%となっている。
■「LINEスタンプ」のために「公式アカウントと友達になったことがある」8割超
LINE利用者に利用状況を詳しくたずねたところ、84.5%が、「LINEスタンプ」を手に入れるために「LINE公式アカウントと友達になった」ことがある(※注2)と回答した。(※注2:「友達になる」=「LINE上でアカウントをフォローすること」)
年代別に見ると、どの年代でも80%を超える人が「ある」と答えている。20代では9割に近い87.2%が「ある」と回答した。同じく、30代では84.1%、40代では、82.2%。年代間でそれほど大きな差は見られないが、若いほど「ある」の割合が若干高い。
■「LINEスタンプ」のために「商品を購入したことがある」のは4人に1人
一方、「LINEスタンプ」を手に入れるために「何らかの商品を購入したことがある」と回答したのは約4人に1人に当たる24.1%だった。なお、年代別に見ると、LINEを最も使いこなしていると思われる20代で「ある」の割合が最も低い(17.0%)。最も高い30代では28.0%が、40代では24.4%が「ある」と答えた。
■広い年代に広がる「LINE」 情報発信ツールとしての今後に期待大
多くの日本人にとって、いまやメールにかわる連絡手段として定着した「LINE」。先日スタートした「LINE MUSIC」をはじめ、「LINE NEWSマガジン」創刊、ソーシャルギフトサービス「LINEギフト」など、株式上場に向けてさらに貪欲に、国内外でサービス分野を拡充しており、その勢いはとどまることを知らない。Burberryなどのラグジュアリーブランドも公式アカウントを開設しており、その利用者は、ますます広い年代に拡がっていく傾向にあるようだ。
メール代わりの便利な連絡ツールから、企業の情報発信(ユーザーからは「受信」)ツールとして、今後ますます存在感を増していくであろうLINEの今後の展開に期待したい。
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<調査概要>
【調査実施期間】
2015年5月12日(火)~ 5月19日(火) <8日間>
【調査対象・人数】
20代~40代の「Skets」会員女性 250名(有効回答)
【調査方法】
WEBアンケート方式
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