※本記事でご紹介の内容は、記事公開時(2023年1月)の情報を基に作成しています。
LINE公式アカウントでは、Official Account Managerの「分析」機能で、運用アカウントのさまざまなレポートを提供しています。
運用結果の分析において、まず基本となるのが次の2つです。
・アカウント全体(友だち)の分析
・メッセージ配信の分析
アカウント全体の状況は、Official Account Managerの「分析」>「友だち」から確認が可能です。
画面の最上部では、現時点の「友だち追加」「ターゲットリーチ」「ブロック」の最新数値が表示されます。
画像出典:
https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/insight_friends/?list=7171
画面下部では、タブを切り替えて「概要」「属性」「友だち追加経路」を見ることができます。
概要
友だち追加数、ターゲットリーチ、ブロックの数値が確認できます。
期間を絞り込むことも可能。※最大397日間が選択可能
画像出典:
https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/insight_friends/?list=7171
属性
ターゲットリーチの属性情報(性別・年齢・地域)の割合確認が可能。
表示されているのは3日前の数値で、期間を指定して遡ることができないので、月末の数値を取得する際は注意が必要。
画像出典:
https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/insight_friends/?list=7171
友だち追加経路
ユーザーが友だち追加およびブロックした経路の確認が可能。
※90日以上の友だち期間があったユーザーがブロックした場合、流入経路に関係なく全て「その他」にカウントされます。
※ブロック数は、該当期間中に友だち追加したユーザーのブロック数ではなく、該当期間中にブロックした全てのユーザー数。
※期間を絞り込むことも可能。(最大90日間が選択可能)
※フィルターで属性(性別・年齢・地域・OS)の絞り込みも可能。
※数値はダミーです。
アカウント全体の動きを確認し、月単位で比較することでアカウントの状況を把握できます。
状況を継続してチェックすることで、改善すべき点を見つけていきます。
まず概要で、「友だち数」の増減、「ターゲットリーチ」や「ブロック」の推移などをチェックしていきましょう。
ブロック数について
メッセージ配信を行った日は、ブロック数が増加する傾向があります。
各メッセージ配信日の増加幅を比較することで、ユーザーが離れやすい配信内容の傾向を掴むことができます。
ブロック増加数が多かった内容では、次回から配信方法を「セグメント配信」に切り替えるなど、改善策を検討する必要があります。
「友だち追加経路」について
友だち追加広告は比較的ブロック率が高く、店舗や自社サイト、キャンペーンなど、オーガニックで獲得した友だちはブロックされる確率が低い傾向にあります。
経路ごとのブロック率を把握することで強化すべき経路を見つけましょう。
「分析」>「メッセージ配信」から配信したメッセージに対するユーザーの反応を確認できます。
指標
以下の指標が確認可能です。
指標 |
指標の説明 |
配信 |
メッセージが送信された人数 |
開封 |
メッセージが開封された人数 |
クリックユーザー |
メッセージ内のいずれかのURL(画像)をクリックした人数 |
再生開始ユーザー |
メッセージ内のいずれかの動画/音声の再生を開始した人数 |
再生完了ユーザー |
メッセージ内のいずれかの動画/音声を最後まで見た人数 |
開封率 |
開封数を配信数で割った値 |
クリック率 |
クリックユーザー数を開封数で割った値 |
再生開始率 |
再生開始ユーザー数を開封数で割った値 |
再生完了率 |
再生完了ユーザー数を開封数で割った値 |
テキスト、スタンプ、写真、クーポン、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、動画、ボイスメッセージ、リサーチ |
画像出典:
https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/insight_friends/?list=7171
注意
「開封」にカウントされない場合
「開封」は、ファーストインプレッションとなる一番下の吹き出しが100%画面に表示された場合にカウントされます。
つまりメッセージを開いても、最後の吹き出しが画面に収まりきらない場合、ユーザーが最後までスクロールを行わないと「開封」としてカウントされません。
画面いっぱいの訴求はユーザーの目に留まりやすいですが、正確なデータの取得ができないというデメリットもあるため注意が必要です。
概要
「概要」画面では、配信済みのメッセージリストを表示。「詳細を表示」をクリックすると、そのメッセージの詳細な指標が確認できます。
画像出典:
https://www.linebiz.com/jp/column/service-information/20190919-01/
詳細
「詳細」画面ではインプレッション、クリック、再生数などの確認が可能。
「概要」のリストから、選択した投稿の詳細をチェックすることができます。
画像出典:
https://www.linebiz.com/jp/column/service-information/20190919-01/
▼分析>メッセージ配信>詳細 からは以下の指標が確認可能。
指標 |
指標の説明 |
インプレッション |
吹き出しごとのインプレッションを表示。トークルームを開いて吹き出しが表示されるたびにカウントされる。 |
クリック |
URL ごとのクリックに関する統計を表示。メッセージ内のタップ可能なメッセージ要素がタップされるとクリックとしてカウントされる。クリックの結果が表示されるメッセージフォーマットはURLを含むテキスト、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、クーポン、リサーチ、カードタイプメッセージ。 |
動画/音声 |
動画/音声の再生に関する統計を表示する。動画または音声が再生された時点から再生完了まで25%刻みでカウントされる。 |
インプレッション、クリックともに、一番上の吹き出しは数値が低くなる傾向にあるため、最もユーザーに届けたいメッセージは一番下に設定することを推奨。
また、長尺の動画は再生完了させることが難しいため、動画はできるだけ短く簡潔な内容に収める必要があります。
カードタイプメッセージの分析
「カードタイプメッセージ」画面では、カードごとのインプレッション、クリック数などの確認が可能。
カードタイプメッセージでは、一番目のカードが最もインプレッション・クリックを獲得でき、カード数が増えるほど低下していく傾向にあります。
ただし、カルーセルの最後に「もっと見る」カードを設定した場合、クリックが伸びる傾向にあります。訴求内容に合わせて活用することを推奨します。
「メッセージ配信」での分析では、パフォーマンスが高かった配信、よくなかった配信の傾向を分析し、次の配信につなげることが重要です。届けたい情報がしっかりユーザーに届いているか、ユーザーの反応を獲得できているかをチェックしましょう。
エンゲージメントの高い配信を続けることは、ブロックの抑制、アカウント全体の品質向上につながります。
また、パフォーマンスが低かった場合には、企業・ブランドとしてその内容をユーザーに届けるためにどのような改善、対策ができるかを検討する必要があります。
「開封率」「クリック率」について
メッセージ配信の分析で重要な指標は、「開封率」と「クリック率」です。
運用改善に向けて、考えられる原因と対策をご紹介します。
・「開封率」が低い場合の対策は?
考えられる原因 |
原因ごとの改善策 |
通知に表示されるタイトルに魅力を感じない |
タイトルをいくつかのパターンで検証し、最もユーザーの興味が高くなるものを探る |
未開封のままメッセージを閲覧した際に内容に魅力を感じない |
ファーストインプレッションとなる最後の吹き出しにユーザーの興味を引く画像や動画を設定する |
「メッセージが頻繁に届くため開封しない」場合 |
最適な配信頻度、最適な配信曜日や時間を検証して探る |
・「クリック率」が低い場合の対策は?
考えられる原因 |
原因ごとの改善策 |
開封はしたがユーザーがメッセージの内容に魅力を感じていない |
ユーザーの目を引く「画像/動画」や、ユーザーメリットがありユーザーの興味をそそる「テキスト」を検証して探る |
クリックへの誘導が弱い |
画像内にCTAボタンを設定し、クリックしやすい導線を作る |
LINE公式アカウントの「分析」機能を活用した、「アカウント全体」「メッセージ配信」分析の基本をご紹介しました。
運用を始めたら、定期的に基本的な数値の推移を確認していくことで、徐々に状況の変化や改善ポイントがつかめるようになります。
エンゲージメントの高い配信を続けることは、ブロックの抑制、アカウント全体の品質向上にも繋がります。ぜひ定期的な振り返りのタイミングを作り、分析結果を運用に活かしていきましょう。
ADDIXでは、LINE公式アカウントや広告運用などLINE運用支援が可能です。LINE公式アカウントで「開封やクリックを増やし、エンゲージメントを高めたい」「友だちを増やしたい」などのご要望がありましたら、お気軽にお問い合わせください。