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データ連携を強化するLINE。サービスをつなぎ最適なCXの実現へ「LINE BIZ DAY 2022」

Posted by ADDIX on Jun 1, 2022 4:31:24 PM

LINEは2022年5月18日(水)、企業のマーケティング担当者や代理店を対象に「LINE BIZ DAY2022」を開催。「Across the Borderline~これまでのLINEの枠を超えたマーケティングの実現~」をテーマに、1年の成果や新たな取り組みが紹介されました。

2022年3月には、Zホールディングスとの経営統合から1年が経過し、マーケティングの全領域へと提供サービスを広げているLINE。グループ各社や外部企業とのサービス連携により、データの連携を強化して行く計画です。

「LINE BIZ DAY2022」から注目のトピックをご紹介します。

「LINE公式アカウントの最適なメッセージ配信とは?曜日や時間、頻度など」記事はこちら




※記事内の画像は、LINE BIZ DAY 2022配布資料より引用。
 

【目次】
1.イベント概要

2.LINEが描くデータ活用の未来
 ・LINEビジネスマネージャーを軸にデータをつなぎ、広告効果向上へ
 ・LINE+Yahoo!JAPAN+トレジャーデータで、データ連携を目指す
3.LINE広告サービスの進化
 ・ブランディング広告・動画広告の強化
 ・効果計測・最適化機能の強化
 ・広告制作・掲載をよりスピーディーに

4.コミュニケーション(CX)
 ・LINE公式アカウント:アップデート情報
  ・LINEミニアプリ:アップデート情報
  ・LINEミニアプリ活用事例:スターバックス

5.販促・OMO
 ・LINE販促:アップデート情報
 ・Zホールディングスの総合力で、販促サービスを提供「Z販促」
 ・Z販促:今後の構想

  

 

1. イベント概要

「LINE/広告」の枠を超え、全マーケティング領域でソリューション提供

2022年3月の国内MAU9200万人(※LINE調べ)と、膨大なユーザー数を持つLINE。「LINE BIZ DAY2022」では、キーノートのほか、「データ・広告」「CX・CRM」「販促」領域について、セッションが行われました。

キーノートには、LINE 代表取締役社長CEO・Zホールディングス代表取締役Co-CEOの出澤氏、LINE 上級執行役員 広告・法人事業統括 マーケティングソリューションカンパニーCEOの池端氏が登壇しました。 

LINE BIZ DAY2022
■各セッションの主な内容

Keynote
Across the Borderline
~これまでのLINEの枠を超えたマーケティングの実現~

・Zホールディングスとの経営統合の成果
・2021年振り返りと新たな取り組み


Session1:データ・広告
LINEの描くデータ活用の未来と、広告サービスの進化

・LINEビジネスマネージャーを軸としたデータプラットフォームの構築
・トレジャーデータとの業務提携
・Yahoo!とのデータ連携
・LINE広告のアップデート情報


Session2:コミュニケーション

スターバックスも体現する、ネイティブアプリとLINEの共存による良質なCX

・LINE公式アカウント アップデート情報
・LINEミニアプリ アップデート情報
・スターバックス事例:ネイティブアプリ+LINEミニアプリ+LINE公式アカウント活用

Session3:販促・OMO
LINE・ヤフー・PayPayの本格連携により実現する、これからの買い物体験

・LINE販促の新プログラムLINE POP Media
・LINEの販促とYahoo!JAPANの販促の事業連携により誕生したZ販促

 

 

2.LINEの描くデータ活用の未来

Session1では、LINEビジネスマネージャーを軸としたデータ活用や分析、LINEの広告サービスの進化について発表されました。  

LINEビジネスマネージャーを軸にデータをつなぎ、広告効果向上へ

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「Cookie規制」「IDFA制限」「個人情報保護法改正」など、データ活用を取り巻く現状は厳しさを増しており、企業が活用できるデータの分断が進んでいます。この課題に対し、LINEではLINEビジネスマネージャーを軸としたデータの統合と、精緻な広告効果・インサイト分析の提供を予定しています。


LINEビジネスマネージャーの今後
▶オーディエンスを活用した配信
▶データ統合による横断分析
クロス分析機能も提供予定

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LINE+Yahoo!JAPAN+トレジャーデータで、データ連携を目指す



イベント当日、LINEはトレジャーデータとの業務提携を発表。LINEビジネスマネージャーやTreasure Data CDPで顧客行動を可視化し、フルファネルのマーケティングを実現していくための共同開発を進めていく計画です。また、ZホールディングスグループであるYahoo!JAPANとのデータ連携も強化していくとのことです。

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トレジャーデータとの業務提携
データクリーンルームソリューションの共同開発
▶LINEの各ソリューションとTreasure Data CDPのAPI連携を含むデータ連携の強化

 

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Yahoo!JAPANとの連携強化
Yahoo!JAPANのオンラインデータをLINEと連携
LINEのオーディエンスを活用したYahoo!広告への配信

 

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3.LINE広告サービスの進化

LINE広告サービスについて、アップデート情報が多数発表されました。

ブランディング広告・動画広告の強化

LINEでは、ブランディング広告・動画広告の出稿が伸びており、今後より強化していきます。

実績:
▶Brand広告 出稿金額:2020年比250%と大きく伸長
▶うち、動画広告 出稿金額は前年同月比128%

 

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メディアアップデート



2021年11月タイムラインから「LINE VOOM」へ

2021年11月にタイムラインがリニューアルし、提供開始された動画プラットフォーム「LINE VOOM」。ユーザーは、おすすめ動画や、お気に入りのアカウントをフォローして、ショート動画などの多彩な動画コンテンツが楽しめます。

実績:
▶リニューアルにより、1日当たりの動画視聴ユーザー数は37%アップ
▶動画広告リクエスト数は、2022年3月、前年同月比で24%アップ

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広告アップデート

LINE NEWS TOP AD(2021年10月よりトライアル提供中)

2021年10月より一部広告主に対してトライアル提供中の「LINE NEWS TOP AD」。
LINE NEWS TOPのファーストビューに、動画や静止画で広告配信が可能。

実績:
▶トライアルの結果、動画再生率88%、動画再生単価1円、動画視聴完了単価5円
▶広告認知率40%と、アウトストリーム動画ながらインストリーム動画に引けを取らない認知率を獲得した事例も

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Talk Head View Custom(2022年4月正式オープン)

2021年9月よりトライアル提供中の「Talk Head View Custom」が、2022年4月に正式オープン。予約型で配信期間が1日限定となる「Talk Head View 」と比べ、配信に柔軟性を持たせた運用型広告商品です。

掲載箇所やフォーマットはTalk Head Viewと同一。配信期間やフリークエンシーの指定、ターゲティングが可能であり、多彩な広告掲載ニーズに対応可能。


実績:
▶スニーカーを展開するオン・ジャパンの事例:特徴認知は246%アップ、着用意向は112%アップ
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Videolink(2022年冬以降リリース予定)

「Talk Head View Custom」「Talk Head View」に、新たなフォーマット「Videolink」を2022年中に追加予定。動画をタップするとLPが動画下に表示され、下にスクロールするとLPを閲覧できるようになります。

動画視聴ユーザーへのLP誘導を強化することで、さらなる広告効果の向上を図るとしています。

 

キャンペーンアップデート

リーチキャンペーン(2022年4月よりベータ版提供中)

LINE広告のキャンペーンに「ウェブサイトへのアクセス」「コンバージョン」「アプリインストール」などに加え、「リーチ」を新たに追加。

2022年4月よりベータ版を提供中の「リーチキャンペーン」が、近日正式オープン予定。LINE広告のキャンペーンに「リーチ」が新たに追加され、国内9,200万人のユーザーに対して、より効率的なリーチが可能となります。

実績
▶テスト配信結果では、「リーチキャンペーン」の平均リーチ単価は0.4円、平均CPMは157円

 

効果計測・最適化機能の強化

広告効果の計測について、LINE広告では「Cookie規制」「IDFA制限」「個人情報保護法改正」の3つの大きな課題に取り組んでいくことが発表されました。

アプリ計測機能の強化(2022年7月以降)

2022年7月以降に「アプリ計測機能の強化」を実装予定。従来のIDFAを用いた計測にプラスして、Appleが提供するSKAaNetworkへの対応を行い、欠損が出ていたインストールデータの計測が可能となります。

 

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Web計測機能の強化(2022年6月以降)

「Web計測機能」では、2022年6月以降に、従来のタグでの計測に加えてコンバージョンAPIでの計測を提供開始予定。クライアント保有のデータベースから、直接コンバージョンデータをLINEに送信できるようになります。実装にはLINEビジネスマネージャーの利用が必須です。

 

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標準イベントの提供開始(2022年6月以降実装予定)

これまでは、クライアント企業で自由にイベントを定義できました。
今後はLINEが定義した標準イベントに統一し、最適化の制度向上を図るとのことです。

■標準イベント(フェーズ1では、下記7つのイベント項目が取得可能に)

・商品詳細
・購入
・リード獲
・会員登録完了
・カートに追加
・購入手続きを開始
・予約完了

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キャンペーン予算最適化機能(2021年7月より提供中)

キャンペーン最適化については、2021年7月より提供中の「キャンペーン予算最適化機能」の活用が増えているとのこと。

実績
▶導入後、平均CPAが13.5%低下

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広告制作・掲載をよりスピーディーに

「審査関連」アップデート

「出稿・審査」アップデート(2022年10月以降)

広告審査関連では、出稿・審査が下記のアップデートを2022年10月以降に行い、よりフレキシブルにしていく予定。

出稿可能な商材が増加
13商材カテゴリー新規受け入れ
1広告アカウントで複数の商材が出稿可能に
広告アカウント内で蓄積したデータもそのまま使用可能
AI/システム審査の導入強化
審査にかかる時間が大幅に短縮

 

「クリエイティブの制作・入稿」アップデート

Instant Creative Review(2022年6月以降に実装)

「Instant Creative Review」は、入稿した時点でクリエイティブの否認箇所がわかるレビュー機能です。2022年6月以降に実装を予定しています。

LINE Creative Lab「クリエイティブ自動生成機能」(2022年3月リリース)

「LINE Creative Lab」に「クリエイティブを自動で生成機能」が、2022年3月から追加。画像や動画などのコンテンツとテキストを入力すると、バナーが自動生成できます。

「LINE Creative Lab」とは
 ・Webブラウザ上でクリエイティブ(静止画、動画)を簡単に作成
 ・300種類以上のテンプレート
 ・クリエイティブ制作のコツやアップデート情報も

 

4.コミュニケーション(CX)

Session2では、「スターバックスも体現する、ネイティブアプリとLINEの共存による良質なCX」をテーマに、LINE公式アカウントとLINEミニアプリのアップデート情報と、ネイティブアプリとLINEミニアプリとの共存で成果を出しているスターバックスの事例を紹介。

スターバックス濱野氏も登壇し、企業/ブランドとユーザーとのコミュニケーション(CX・CRM)活性化についてセッションが行われました。

 

「LINE公式アカウント」アップデート情報

国内MAU9200万人(※2022年3月)と国内最大規模のユーザー基盤を持つLINE。
LINE公式アカウントを、37万アカウントと多くの企業や店舗が活用しており、アクティブアカウント数は2022年3月時点で、前年比135%と順調に伸びています。

LINE公式アカウントは、より“フレンドファースト”なCRMツールとして、企業・店舗向けの機能を強化していく予定です。

ステップ配信(配信タイミングの最適化)  
顧客データとLINE友だちの自動連携機能 ※2022年夏頃(パーソナライズ精度向上)
分析(友だち理解の促進・友だちのエンゲージメントスコアも分析可能に)

 

「LINEミニアプリ」アップデート情報

LINEミニアプリは、LINE内にアプリを開発・設置できる機能で、2022年3月に総リリース数4000を超えるなど導入事例が増えています。


ユーザ利便性の強化
事前審査の撤廃 ※2022年6月を予定
パートナー制度スタート (※参照:LINEプレスリリース)     

 

LINEミニアプリ活用事例:スターバックス
(ネイティブアプリ+LINE公式アカウント+LINEミニアプリ=CX向上)

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スターバックスでは、ネイティブアプリにより、会員プログラムSTARBUCS REWARDSを顧客に提供しています。一方、ライトユーザーへのサービス提供にLINEを活用しています。

260万枚もの発行数を誇る、LINEミニアプリによるポイントカード「LINE Starbucs Card」のほか、新たに、またLINEミニアプリを活用したモバイルオーダーシステム「LINE Starbucs Order & Pay」をリリース。LINEを接点とする体験提供により、ライトユーザーの顧客への育成を図っています。

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「LINE Starbucs Card/LINE Starbucs Order & Pay」導入の効果

お客様のルーティン構築
オペレーションのスピードアップ
購買・行動データの取得

 

5.販促・OMO

Session3では、LINE販促のアップデート情報と、2022年4月、LINEの販促とYahoo!JAPANの販促が事業連携により誕生した「Z販促」を紹介。

LINEとYahoo!、PayPayの3社で実現する未来のショッピング体験について、セッションされました。

 

「LINE販促」アップデート情報

LINE POP Media(2022年6月15日 ローンチ)

LINE販促のリテールパートナープログラム 特別メニュー第一弾として、「LINE POP Media」が2022年6月15日にリリース。まず、23社 約24,000店舗で開始予定となっています。

LINE POP Mediaは、小売店舗内のユーザーに対して、LINEのトークリスト最上部に広告掲載できる、メーカー企業向けの広告メニュー。店内に設置したLINE Beaconでユーザーの来店を検知し、広告を表示するとのことです。

 

Zホールディングスの総合力で、販促サービスを提供「Z販促」

 

 

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2022年4月、LINEの販促とYahoo!JAPANの販促が事業連携して誕生した「Z販促」。

LINEとYahoo!JAPAN、PayPayの3社により、「店外」「店内」「購買」「再購買」までの一連のカスタマージャーニーに寄り添うことが可能とのことです。

「Z販促」今後の構想
構想①:目指すのは「心地よいお買い物」体験」
構想②:「購買効果が約束された1STOPソリューション」
構想③:Z販促は「四方よし」を実現させる

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LINE Local Media(実証実験中・提供時期未定)

Z販促で実証実験を行っている具体的な取り組みを紹介。その1つ目として、店内に入ったタイミングで、店内で使えるクーポン、会員証、LINEチラシ等をポップアップで表示する「LINE Local Media」が紹介されました。

 

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新デジタル景品「LINEスタンプ付きNFT」(2022年夏以降に実証実験開始予定)

特定のNFTアイテムを持っているユーザー限定のLINEスタンプが使える「LINEスタンプ付きNFT」。実証実験を、2022年夏以降にスタートする予定です。

2022年、LINEはビジネスマネージャーを軸にデータ連携を強化し、Yahoo!JAPAN、PayPayなどのZホールディングスグループ各社や外部企業との連携を加速させます。マーケティングの全領域でユーザーの体験を統合していきたい計画です。

キーノートに登壇したLINE池端氏は「様々なサービスをつなぎ、ユーザーに合わせた最適な体験を提供したい。」と述べています。

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