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アパレルDXはデータ処理の自動化と可視化から!エストネーションが行ったデータ活用の仕組みとは?

Posted by ADDIX on Jan 4, 2021 5:14:47 PM

顧客接点のデジタル化と多様化が急速に進み、デジタル領域のマーケティング施策の重要度が増しています。企業が保有するデータが多岐にわたる一方で、膨大すぎるデータを集約し、俯瞰的・横断的な分析を行うのが大変という声も聞こえてきます。

サザビーリーグのスペシャリティストアブランド「ESTNATION(エストネーション)」でも、デジタルマーケティング施策によって生成される膨大なデータの処理や分析にかかる工数を削減し、施策の立案・実行により注力したいという課題をお持ちでした。この課題に対して、ADDIXでは、収集したデータをビジネスの場に届ける「データパイプライン」の設計から、データのリアルタイムな社内共有を実現するKPIダッシュボードの開発・運用まで、一貫でサポートさせていただいております。

データ処理の自動化と集約、KPIを軸とした効果検証による経営判断の迅速化を実現する、ADDIXが共同開発にてご支援させていただいた、エストネーションのマーケティングDXの取り組みについてご紹介します。

※本記事内の情報や部署名・所属等は記事公開時点(2021年1月)のものです。

■ご紹介企業:
株式会社 サザビーリーグ エストネーションカンパニー

収集・連携データ:
顧客、店舗POS、Google Analytics、広告、SNS、メルマガ


実装内容:
・各データを収集する“データパイプライン”の構築
・データ収集・蓄積・可視化(アウトプット)までを自動化
・リアルタイムでのデータ把握を可能に
・経営者目線のデータと現場目線でのKGI・KPIと対比させたKPIダッシュボード構築

 

散在するデータを集約し、デジタル部署のデータ資産を全社の力へ!

 近年、デジタル化の急激な進展によって、企業活動を取り巻く環境は大きく変化しています。アパレル企業もまた、例外ではありません。

スマートフォンやSNSが日常生活に欠かせない存在となり、情報入手の手段も人によってそれぞれ違っていることが当たり前となりました。また同時に、センサー技術の発達によって、実店舗でもPOSだけではなく、AIカメラによる来店者の店内での行動データなど、さまざまな情報がデータとして取得できるようになっています。

あらゆる活動がデータとなる現在では、必然的に企業が取得・保有するデータが多岐にわたり、そのデータ量は膨大なものとなります。その増加の勢いは、ここ数年で急激に増しています。

<散在する膨大なマーケティングデータ>
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エストネーション様でも、この数年でマーケティング活動で扱うデータの量が急激に増加し、データ処理にかかる負荷が増大していました。
また、担当者や外注先などあらゆるところにデータが散在しており、俯瞰した分析ができないことに課題感がありました。

株式会社サザビーリーグ エストネーションカンパニー 販売促進部 部長 中寺恭子氏
(※株式会社サザビーリーグ エストネーションカンパニー 販売促進部 部長 中寺恭子氏)

株式会社サザビーリーグ エストネーションカンパニー 販売促進部 部長 中寺恭子氏:談
「まず最初は、バラバラなデータを、統一のフォーマットで見たいというニーズから始まっています。

デジタルマーケティング施策を担う各チームには、オウンドメディアやSNS、外部メディア、広告など数多くのデータが散在していました。それらは各チームごとに、さまざまな形式でバラバラの指標によって管理されていて、データを一か所でまとめて見られるところがありませんでした。

各チームでそれぞれにデータをまとめると工数も余計にかかりますし、チームごとにそれぞれデータはしっかり見ていましたが、店舗を含む俯瞰的な分析が難しく、分析した結果をうまく施策に落とし込むことができていませんでした。

会社にとって有益なデータが活かしきれていませんでしたので、デジタル部門の持つデータを、しっかりと社内の資産としてシェアしたいという思いがすごくありました。」
 
 

自動化と可視化で、経営判断の迅速化を意図

エストネーションでは、散在するデータを集約して自社の資産として活用するために、収集したデータをビジネスの現場に届ける“データパイプライン”をADDIXと共同で構築。データの収集から統合・蓄積、可視化までを自動化しました。

データ可視化にあたっては、KGIに基づく適切なKPIの設計を行い、KPIの進捗状況によって実施中の施策をリアルタイムに評価し、今後の行動を判断することができるKPIダッシュボードをオプションで開発。経営者目線での目標指標データと実際の現状データとの比較を可能にすることで、判断の迅速化を図りました。


<KPIダッシュボード:サンプルイメージ>
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収集したデータを整理・蓄積していくことは、将来的にAIを活用した予測モデルの構築などの、より高度なデータ活用につなげるためにも欠かせません。またさらに、価値のある状態のデータ資産を蓄積していくことは、データを活用した新規ビジネスの創出のベースにもなり得ます。

データは収集し始めた時点からしか蓄積できませんので、できるだけ早いうちに工数をかけずにデータ収集ができる仕組づくりに着手しておくことは、企業の将来にとって重要な取り組みの1つといえます。

<データ収集~蓄積、可視化までを自動化
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 (※予測モデル構築、ゴール管理、アラートの実行は開発段階。)

 

導入効果:全社で認識を統一し、売上への行動が増える仕組みを構築

データの収集~蓄積、可視化を自動化する仕組みの導入には、次のようなさまざまな効果がありました。

 

(1)工数削減により戦略立案に費やす時間が増加

各チームでそれぞれ工数の負荷がかかっていた、データ処理にかかる作業工数が大幅に削減できたことで、データを活かし戦略立案に費やす時間が増加しました。

 

(2)効果検証が迅速になり、行動を増やす仕組みができた

散在していたデータが1つにまとまったことで全体俯瞰ができるようになり、販促施策をはじめ、効果検証がスムーズになりました。

また、KPIダッシュボードによるリアルタイム可視化によって、KPIを軸にした施策の効果検証が即座にできる環境が整いました。その結果、データから行動が生まれやすい仕組みができ、行動を増やす結果につながっています。

 

(3)各部門横断して全社で統一認識・把握が可能に

各部署のさまざまなデータを集約し、統一フォーマットで見られる仕組みができたことによって、情報共有が格段にしやすくなり、今まで以上に各組織が連携して動けるように変化しました。

また、統一のデータを見ることによって、各部門や経営者を含む、KPI指標から見るべきデータを通して、各部門横断して課題意識やタスクの認識共有が可能になっています。

 

まとめ

個人や企業の活動全体のデジタル化が進んでいく今後の世界において、生成されるデータは半永久的に増大し続けていくことが予想されます。またAIなどのテクノロジーの進化にともない、データ活用によって新たな価値を創出するツールやサービス、手段が多様化し、さらに増えていくでしょう。

アパレル業界においても、店舗へのAIカメラの設置や、オンライン接客の導入など、新たな試みの導入が進んでいます。これにより、来店客の店内での目線。動線といった情報や、オンラインと店舗をまたいだシームレスな顧客の行動情報なども把握できるようになってきています。

企業には、生成・取得する膨大な情報をデータ資産として活かせるよう、正しく蓄積・活用していくことがより一層求められるようになるでしょう。

今回ご紹介したエストネーション様のように、自動化によって最小工数でデータのフル活用を実現し、限りある社内のリソースを最大限に活かせるような仕組みづくりが大切になってきます。それは、将来的には戦略立案力や組織そのものの力の差につながっていくのではないでしょうか。

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■「ESTNATION(エストネーション)」について

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www.estnation.co.jp
大人の男女をターゲットとした東京発信型のスペシャリティストア。オリジナルから国内外よりセレクトしたアイテムを取り揃えてライフスタイルを提案。国内11店舗とECサイトを展開している。

※本記事に掲載している所属・役職等は記事掲載時(2021年1月)時点のものです。


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Topics: KPI・KGI, DX