BWRITEイメージ画像

ファンを巻き込み、地域の魅力を伝える!長野県茅野市とアウトドアメディア「ランドネ」の取り組み

Posted by ADDIX on Dec 12, 2022 5:42:29 PM

近年、自然や旅、キャンプ、登山などの「アウトドア」への注目が高まっており、企業や自治体の「アウトドア」への参入も増えています。

アウトドアを楽しみたい女性が集まるメディア「ランドネ」では、雑誌やWeb、イベント、コミュニティ運営などユーザーと多様な接点を持ち、自治体や企業が持つ課題へのソリューションを提案しています。

八ヶ岳の登山口を有する長野県茅野市は、2013年から約10年にわたり、ランドネ編集部と共に、読者を巻き込みながら、地域の魅力を発信。誌面やWebでのタイアップ記事にとどまらず、イベントやツアー開発など様々な形で課題に取り組んでいます。

「長野県茅野市」と「ランドネ」がタッグを組み、ランドネを起点としたファンマーケティングの取り組みをご紹介します。

ご協力:長野県茅野市 企画部 地域創生課 広報係長 山本貢史様

(2022年10月26日開催「2022 ランドネウェビナー アウトドア×ファンマーケティングの可能性」第2部「地方自治体とメディア連携の可能性」より)
※本記事内の情報、部署名・所属等は2022年10月26日現在のものです。

  

 

1.ランドネとは?

(1)ランドネ媒体紹介


ランドネは、自然・旅をキーワードに、自分らしく山登りやキャンプ、ピクニックなどアウトドアを楽しみたい方を応援するメディアです。主なユーザー層は、20代から40代のアウトドアに親しむ女性。

randonnee_mediaguide

(ランドネ媒体資料2022年度版より)

randonnee_mediaguide_user

(ランドネ媒体資料2022年度版より)

2009年に創刊した雑誌『ランドネ』は時代とともに、ユーザーのニーズが多様に変化する中、出版で培ったメディアブランドの価値を活かして多角的に進化。

現在は、雑誌やWEB、SNSなどのメディアから、コミュニティ運営やイベント開催、ECなど、多様な接点でコミュニケーションを展開。「アウトドアを楽しむ女性初心者を一人でも多く増やすこと」をモットーに、様々な方法でユーザーとの接点を創出しています。

近年はイベントやコミュニティ運営にも注力。コアなファン層によるコミュニティとして、読者インフルエンサー「ランドネたのしみ隊」、サブスクリプションサービスの会員組織「Mt.ランドネ」があります。

randonnee_solutions

ウェビナー資料より)


ランドネ媒体資料は下記よりダウンロードしていただけます。

媒体資料 ダウンロードはこちら

 

(2)編集力で「企業課題×社会課題×インサイト」を捉え、企業課題を解決へ




randonnee_comunication

ウェビナー資料より)

ランドネ編集部は、出版で培ってきた「編集力」をベースに、自治体や企業の課題解決に携わってきました。

アウトドアユーザー(しかもコアなターゲットの女性)との多様な接点を持ちながら、編集者目線で「ターゲットインサイト」をしっかりと捉え、様々な課題に対して多様なソリューションを提案しています。「ターゲットインサイト」だけではなく、「社会背景」を踏まえた「ストーリー」を作り出すことで、ユーザー自身が肯定しやすい文脈でのコミュニケーションの方法をデザインすることが可能です。

また、ランドネが運営するコミュニティ「ランドネたのしみ隊」「Mt.ランドネ」により、読者・ファンを巻き込んだ施策を実現します。

誌面・WEBタイアップ以外にも、動画制作、「業界に精通したKOL」や「ランドネたのしみ隊」「Mt.ランドネ」と連携した商品開発、イベント開催など、課題に沿った多様な手法を組み合わせたソリューションを提供しています。 

 

2.長野県茅野市とランドネとの取り組み

ランドネと地方自治体の連携事例として、長野県茅野市とお取り組みを紹介します。 

 

(1)背景

長野県茅野市について

長野県茅野市は、八ヶ岳の登山口を多く持ち、新宿から電車で約2時間、高速道路で2時間半というアクセスの良さも魅力の自治体です。

登山口が多くルートも多彩な八ヶ岳には、アウトドアの初心者からトップエンドのクライマーまで、幅広いアウトドア好きが訪れます。

また茅野市には、山という自然の魅力だけではなく、ふもとにも自然や旅が好きな方たちにとって魅力を感じられる場所で、お店や宿泊施設が数多くあります。八ヶ岳以外にも、蓼科湖、白樺湖、車山高原等の人気エリアがあるのが特徴です。


事前課題とランドネを選んだ理由
 

多くの方が訪れる一方、山でのアクティビティを終えると駅や高速道路に直行する日帰り客も多く、滞在時間や消費金額単価が少ないという課題がありました。

茅野市はライフスタイルが変わっても楽しめるエリアを数多く有しており、このふもとの魅力を伝えたいというのが起点でした。まずは「八ヶ岳に多く訪れる20~40代の女性の方たちを、茅野市のファンにする」というコンセプトで、ランドネとのタイアップをスタート。ランドネ目線からの、地域の魅力発信に取り組んできました。


長野県茅野市とランドネのこれまでの連携事業

randonnee_casestudies

ウェビナー資料より)

茅野市とランドネとの取り組みは、2013年(平成25年)にイベント「ランドネピクニック」への出展からスタート。約10年にわたり、茅野市の魅力をPRするための取り組みをおこなってきました。

「観光」の文脈では、イベント出展や茅野市の魅力的な食を楽しめるカフェ、茅野市を旅するツアーの開発。また近年は「移住」の文脈での取り組みも実施し、ランドネ読者を巻き込みながら、様々な形で茅野市の魅力を伝えています。

 

(2)事例紹介

(事例1)高付加価値のツアー開発「八ヶ岳 MEGUMI STAY」

昨年開発した「八ヶ岳 MEGUMI STAY」では、付加価値の高いツアーを開発。茅野市とランドネが連携し、⽂化庁「ウィズコロナに対応した⽂化資源の⾼付加価値化促進事業採択事業」にて実施。高単価のプランながら、完売するツアー商品も出ました。

randonnee_yatsugatake_megumi_stay3ウェビナー資料より)

 

社会背景


販売までの背景として、新型コロナウイルスの影響で、八ヶ岳山麓での宿泊者が減少。山小屋の収益が大きく落ち込みました。

八ヶ岳の登山道、特に初心者が利用するルートを整備する山小屋の経営継続は、アウトドアを楽しむフィールドの保全に必須となります。そこで、付加価値の高いツアーによって、山小屋を訪れる一人一人の方にとって心地よい形で、より消費金額を上げていただくことを企画したのです。

 

事業の内容

3棟の山小屋と、2万円~10万円弱のプランを開発。

ランドネが幅広い範囲で携わり、山小屋の内装の変更やガイド付きプランのブラッシュアップなど、ツアーの内容に合わせて付加価値の高い内容でプランを創出しました。randonnee_yatsugatake_megumi_stay0

(ウェビナー資料より)


事業のポイント


・茅野市とランドネ編集部と八ケ岳の山小屋との長年の信頼関係から、山小屋が抱える課題を捉えたチャレンジが可能に。
・高付加価値ツアーのプロ(コーチ)を巻き込み、良質な旅行体験を届けることに成功。
・ランドネがユ-ザーの「インサイト」をとらえて、ユーザーにとって魅力的なツアーを企画。

実績


高単価ながら、完売するツアーも。
・事業者からも、利用者(ツアー参加者)からも高い満足度。

randonnee_yatsugatake_megumi_stay2

ウェビナー資料より)

 

(事例2)読者インフルエンサー「ランドネたのしみ隊」との取り組み



茅野市とランドネでは、読者を巻き込む形でのプロモーションも実施しており、読者インフルエンサー「ランドネたのしみ隊」を活用した取り組みも行っています。

■「ランドネたのしみ隊」について
山歩きや自然を愛するインフルエンサー。2019年5月からスタートした第1期生は北海道から沖縄まで総勢50名(女性)。
コアなランドネファン層であり、編集部と一緒に情報を発信してくれる仲間でもあります。
ユーザー目線での意見や感想を積極的にアウトプットしてもらえるメンバー。誌面出演、商品企画会議やモニターツアーの参加など幅広く活動中。
(ランドネ媒体資料2022年度版より)

 

・「観光」文脈での取り組み例
ランドネ×ちの旅『八ヶ岳と茅野をめぐるマウンテントリップ』ツアー

randonnee_tanoshimitai

ランドネと「ちの旅」()が『八ヶ岳と茅野をめぐるマウンテントリップ~初めての八ヶ岳・グリーンシーズン編~』ツアーを共同開発。ツアー企画のブラッシュアップを目的とした会議やモニターツアーに「ランドネたのしみ隊」が参加。読者目線からの提案を行いました。

『八ヶ岳と茅野をめぐるマウンテントリップ』
https://funq.jp/randonnee/mountaintrip/

※ちの旅

一般社団法人 ちの観光まちづくり推進機構の「ちの旅案内人」が提案する、ただ通り過ぎるのではなく、土地の人たちとふれ合い、土地の暮らしを身近に感じられる旅。訪れる人と暮らす人をつなぎ、この地で生きる人の知恵やよろこびにふれる出会いをつくること、そして受け継がれてきた豊かな自然や人の営みが、これから100年先にも続いていくことを目指しています。

・「移住」文脈での取り組み例
「ランドネたのしみ隊MTG ~茅野(ちの)で暮らすように旅をする~」


「ランドネたのしみ隊」のメンバーが、実際に短期間の移住を体験し、その中で感じたことを読者に向けて伝える座談会を開催。その様子を YouTube で配信するなど、様々な形で茅野市の魅力を伝えています。

▼「ランドネたのしみ隊MTG ~茅野(ちの)で暮らすように旅をする~」アーカイブ動画
https://www.youtube.com/watch?v=r-lMF0IujkM
【動画制作:茅野市/企画協力:ランドネ】

 

(3)今後検討している取り組み



茅野市とランドネでは、今後も新たなチャレンジを検討中。アイデアを出し合うところから、取り組みを始めています。

まず、茅野市の抱える「空き地」問題への対策。茅野市では、廃業したホテルや保養所、空き家など、その土地の有効活用が課題となっています。読者を巻き込み、自然が好きな方たちが集まって、活用していくようなアイデア出しから、実際に企画を実行して形にしていくこと、新しいプロモーションを計画中です。

他にも、ふるさと納税の文脈での新プロジェクトの立ち上げ、web3の文脈から、リアルにその土地に訪れられない時間にもその土地の魅力を感じられる企画など、アイデアベースから、様々な企画を進めています。

 

(4)お客様の声



長野県茅野市 企画部 地域創生課 広報係長 山本貢史様

ランドネ編集部とは、日々の情報共有やアイデアベースでの相談ができており、私たちもユーザーニーズの把握や課題の整理が出来ています。

ランドネには、八ヶ岳を訪れる方に、山の頂上を目指すだけではない新しい楽しみ方を提案していただいています。例えば、山小屋を目的に行く、山の中を楽しむ、山へ行くまでを楽しむといった提案です。

茅野市で楽しんでくださる方が増えることで、関係人口や滞在時間、消費金額の増加といった効果も少しずつ見えてきているように感じます。

八ヶ岳を継続して訪れてくださる方の中に、若い年代の女性の姿を普段目にする機会が増えました。

茅野市にも、東日本大震災をきっかけに移住される方が増え、公民館のカフェやベーカリーなど、町の各所に小さなお店が出来ていますが、そういった場所にアウトドアファッションの女性たちが訪れています。山へ訪れた方が、茅野市全体に訪れてくださっていることを肌で感じています。

ンドネとの連携を通してあらためて意識したのは、『八ヶ岳が好き』というキーワードでした。そのキーワードから茅野市に住む方たちと、八ヶ岳を訪れる方がつながることで、ファンが増えていくように感じています。

そういった人と人とをつなぐ情報発信やイベントの企画を、ランドネには、これからも継続していただきたいと思います。

今年度は、ランドネの読者インフルエンサーの「ランドネたのしみ隊」の方3名に来ていただき、地域の魅力を楽しんでいただきました。

編集部の取材とはまた違った、よりリアルな訪れる方目線での意見をいただけました。「ランドネたのしみ隊」の皆さんとのつながりも、今後も作っていければと思っています。

 

ランドネとのタッグで、地方自治体の観光・移住、関係人口の創出、地域活性化へ



本ランドネは、多くのアウトドア好きなコアな女性ファン・読者と接点を持ち、自治体や企業の課題に寄り添った施策を提供しています。

茅野市との取り組みでは、イベント出展から始まった信頼関係を基盤として、カフェや体験型イベント、ツアー開発など、実際に読者と地域へ訪れ、巻き込みながら、多岐にわたる連携事業を実現しています。

観光や移住などの関係人口の創出、地域活性化などの自治体の課題に対して、ターゲットインサイトをとらえ、アウトドアを楽しむ読者自身にとっても心地よく受け入れていただくコミュニケーションが可能です。

ランドネとの連携、茅野市など地方自治体との連携事業にご興味がおありでしたら、お気軽にご相談ください。

 

ウェビナー講演資料は下記よりダウンロード可能です。

ウェビナー資料はこちら

 

ウェビナー開催概要
「アウトドア×ファンマーケティングの可能性/2022 ランドネウェビナー」
日時:2022年10月26日(水)14:00〜15:00
開催場所:オンライン
参加費:無料

 

ランドネ媒体資料は下記よりダウンロード可能です。

媒体資料 ダウンロードはこちら

 

 

     

Topics: アウトドアメディア, 自治体事例