今、アメリカの女性を中心に、スポーツウエアを取り入れたファッション「アスレジャー」がブームとなっています。日本でも、最近は芸能人やモデルなどの女性有名人が、ヨガやトレーニングの様子をInstagramにアップするのをよく見かけます。国内外問わず、女性たちの間には「スポーツをする女性=おしゃれ」というイメージが定着しつつあるようです。
では、女性たちにとって、スポーツとはどんな存在なのでしょう。BWRITEでは、18歳以上の女性226人に「女性とスポーツについての意識調査」を実施。その調査結果から、女性たちとスポーツとの関係について探りました。
「何らかのスポーツをしている」女性は約3割
まず、どのくらいの女性がスポーツをしているのかを調べてみました。調査結果を見ると、約3割の女性が何らかのスポーツをしているようです。
年代別に見ると、何らかのスポーツをしている女性は、18~29歳は4割弱、30代と40代以上は3割弱。今回の調査対象者の中では、もっとも年代が若い18~29歳が、もっともスポーツをする割合が高いようです。
これからやりたいスポーツは「ヨガ」が一番人気
それでは、残りの7割にあたる、今運動をしていない女性が「今後やってみたいスポーツ」はなんでしょうか。調べてみると、どの年代でも「ヨガ」が一番人気のようです。
特に30代では、ヨガの人気がもっとも高いようです。その理由を見ると、健康やストレス発散などメンタル面の効果を期待する声が目立ちます。30代は、仕事に子育てに忙しい年代。日ごろからたまったストレスを、ヨガで発散したい気持ちがあるのかもしれません。
【自由回答コメント:抜粋】
<ヨガをやってみたい女性>
「気持ちよさそうで、リラックスできそうだから」(30代/パート・アルバイト)
「無理しなくていいし、手軽だから」(40代以上/フルタイム勤務)
「メンタル面でのコンディションも整えたいから」(30代/派遣社員)
やってみたいスポーツの2位以下は、年代別で結果が違うようです。
30代と40代以上では順位は違うものの、それぞれ「ウォーキング」「ランニング」「スイミング」が上位に並びます。一方、18~29歳で「ウォーキング」と答えた女性はいませんでした。
また、「ランニング」は、年代が若いほどやりたい人が多いようです。「ランニング」は、比較的ハードなスポーツであるため、年代が上がるにつれて敷居が高くなるのかもしれません。また、「ウォーキング」は、特に40代以上に人気で、「健康のため」「お金もかからず手軽にできるから」と答えた人が多かったようです。
【自由回答コメント:抜粋】
<ランニングをやってみたい>
「健康維持のため」(30代/主婦)
<ウォーキングをやってみたい>
「一番身体に負担なく続けられるから」(40代以上/フルタイム勤務)
また、18~29歳では「やってみたいスポーツはない」が3割強と、他の年代に比べてかなり多かったのが特徴的でした。この理由としては、年令的に、健康への関心がまだ薄いことが考えられそうです。
やってみて満足度が高いのは、「ヨガ」と「ウォーキング」
では、実際に運動している女性は、どんなスポーツをしているのでしょうか。現在行っているスポーツを調査すると、「ヨガ」「ウォーキング」「ランニング」が上位のようです。
また、現在行っているスポーツへの満足度を聞いてみると、9割が「やや/とても満足」と答えており、ほとんどの女性が満足感を得ているようです。
さらにスポーツごとに満足度を細かく見てみると、「ヨガ」をしている人に「とても満足」という回答が多い傾向が見受けられます。「ウォーキング」では「やや満足」が多く、「ランニング」は「とても満足」から「やや不満」までさまざまな声があがりました。
満足度が高い「ヨガ」については、「心も鍛えられる」「すっきりする実感がある」といったコメントが理由としてあげられています。
【自由回答コメント:抜粋】
<ヨガ>
「とても満足:心も鍛えられるから」(30代/フルタイム勤務)
「とても満足:すっきりする実感があるから」(18歳~29歳/フルタイム勤務)
「とても満足:考え方が変わり、心が広く、前向きに進めるようになったから。」(40代以上/パート・アルバイト)
<ウォーキング>
「とても満足:疲れていても歩くとリフレッシュする」(30代/パート・アルバイト)
「やや満足:自分の変化を実感できた」(30代/フルタイム勤務)
<ランニング>
「とても満足:体型に変化があったので」(18歳~29歳/無職)
「やや満足:自分のペースで好きなときに出来るから」(30代/フルタイム勤務)
「やや不満:できる時とできない時の差があるので、もう少し手軽にできるスポーツを模索中です」(30代/パート・アルバイト)
「スポーツをして変わったこと」は、どの年代でも「ストレス解消」が1位!
では、そもそも女性はどうしてスポーツをするのでしょうか。
スポーツをする目的は、「健康のため」「リフレッシュのため」「美容のため」と答えた人が多いようです。さらに詳しくみてみると、年代によって目的には若干の変化が見られます。全年代で「健康のため」が最も多いですが、30代では2位は「美容のため」、40代以上では「アンチエイジングのため」でした。また、18~29歳は、他の年代では少ない「同僚や友人とのコミュニケーションのため」が3割強。職場や学校の付き合いとして、スポーツを取り入れているケースが多いようです。
一方、「スポーツをして変わったことは?」との問いに、全年代を通して最も多かった答えは「ストレス解消になった」でした。3割弱が「気持ちが明るくなった」とも答えており、女性にとってスポーツは、身体面はもちろんのことメンタル面の影響も大きいようです。身体面では、「体調が良くなった」「体力がついた」「筋肉がついた」という答えが上位となっています。
スポーツに゛メンタル面”の効果を求める女性たち。「ヨガ」人気は今後も続きそう。
18~29歳では「人間関係のツール」、40代以上では「健康」「アンチエイジング」と、年代とともに、女性たちがスポーツをする理由は変化していきます。しかし、スポーツをしてどう変わったか?という問いに対しては、どの年代でももっとも多くの女性が「ストレス解消になった」と答えています。
スポーツというと「体力作り」「筋力アップ」などの、゛カラダ面“ の効果に目が行きがちですが、女性たちはそれ以上に、゛メンタル面” での効果を実感しています。今後やってみたいスポーツの1位が、身体と心のバランスを整える「ヨガ」であることからも、そんな女性たちの志向がうかがえます。
俗に、ストレス社会と言われる現代。女性たちの間での「ヨガ」人気は、しばらく続きそうな気配です。
text/田村未知
<調査概要>
「女性とスポーツについての意識調査」(調査実施:BWRITE)
【実施期間】
2016年6月2日(木)~6月13日(月)
【調査対象・人数】
18歳以上の「Skets」会員女性 226名(有効回答)
【調査方法】
WEBアンケート方式
【アンケート収集元】
共創コミュニティサービス「Skets」
(関連記事)
女性がリオ五輪で注目する選手は?!「オリンピックについての意識調査」(1)
2020年の東京五輪、7割が「楽しみ」!「オリンピックについての意識調査」(2)